2025年第4四半期の米自動車販売はクリーンビークルが不調で前年同期比3.9%減、通年では3年連続の前年比プラス
(米国)
ニューヨーク発
2026年02月09日
モーターインテリジェンスの発表(1月16日)によると、米国の2025年第4四半期(10~12月)の新車販売台数は、前年同期比3.9%減の406万6,609台となった(添付資料表1参照)。クリーンビークル(CV、注)や、乗用車の販売減などが影響した。また2025年通年の新車販売台数は前年比1.9%増の1,636万台となった。通年では3年連続の前年比プラスとなった(2025年4月17日付地域・分析レポート参照)。
動力別に増減台数をみると、2025年第4四半期は、ハイブリッド車(HEV)が前年同期比で6万8,196台増加したものの、CVが18万1,500台減と大幅に減少、さらにガソリン車も5万636台減少したことで、全車では16万3,940台のマイナスとなった(添付資料表2参照)。CVの減少は、インフレ削減法(IRA)で定められていた、車両購入にあたっての税額控除制度が2025年9月30日に撤廃されたことなどが影響したとみられる。
一方、当初懸念されていた追加関税コストの製品価格への転嫁は現時点で顕在化しておらず、今回の販売減に与える影響は限定的とみられる。米国の自動車調査会のコックスオートモーティブによれば、12月時点での1台あ当たりの平均車両販売価格は5万326ドルと依然高い水準で推移しているものの、前年同月比では0.8%増にとどまり、影響は限定的だった。
部門別にみると、乗用車が前年同期比14.7%減の67万1,069台、小型トラックが1.4%減の339万5,540台となった。乗用車が全車に占める割合は16.5%となり、データの確認できる1980年以降四半期ごとでは最も低い値となった。
主要メーカーを販売台数順にみると、ゼネラルモーターズ(GM)は乗用車「マリブ」などが落ち込み前年同期比6.8%減の70万167台、トヨタがスポーツ用多目的車(SUV)「4ランナー」などが伸びて8.1%増の65万2,195台、フォードがSUV「エクスプローラー」やピックアップトラック「マーベリック」が伸びて2.8%増の54万2,360台となった(添付資料表3参照)。またホンダはバッテリー式電気自動車(BEV)「プロローグ」などが減少し、9.5%減の33万2,578台、ステランティスはSUV「デュランゴ」が伸びて2.4%増の32万9,427台、現代はBEV「アイオニック5」が落ち込み、1.0%減の24万6,838台となった。さらに起亜は小型SUV「ニロ」などが伸びて1.7%増の21万6,007台、日産は乗用車「アルティマ」やBEV「アリア」が減少して3.7%減の21万4,250台などとなった。またBEVメーカーのテスラは乗用車「モデル3」や「サイバートラック」が減少して、15.0%減の13万8,000台に落ち込んだ。
今回の結果に関し、英国のコンサルティング会社グローバルデータのデイビッド・オークリー米州車両販売予測マネージャーは「ハイブリッド車は勢いを増しており、場合によっては消費者のデフォルトの選択肢となっており、2026年も引き続き成功を収めるだろう」との見通しを述べた。またコックスオートモーティブのチャーリー・チェスブロウ・シニアエコノミストは「手頃な価格の新車を探している人は、今や『自分にとって手頃な価格の中古車』についてより考える必要がある」と述べ、価格高騰が続く中での低価格帯の品不足が新車販売に与える影響を懸念した(「オートモーティブニュース」1月8日付)。
(注)バッテリー式電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)の総称。
(大原典子)
(米国)
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