日立エナジー、エジプト国内の全従業員を1カ所に集約、新社屋が稼働
(エジプト)
カイロ発
2026年02月17日
日立エナジーは2月8日、エジプト国内の全従業員を1拠点に集約した新社屋をカイロに開業した。新社屋は、部門横断的な協働と意思決定の高速化を目的に設計された。高性能ガラス外装を採用して自然光を積極的に取り入れるなど、環境負荷の低減を重視した設計で、運用時のエネルギー消費と水使用量を削減する。同社はエジプトをアフリカ事業の戦略的拠点と位置づけており、この新拠点により顧客やパートナー企業との連携強化を図る。
日立エナジーは、エジプトとサウジアラビアを結ぶ高圧直流送電(HVDC)連系プロジェクトや、東ウェイナート地域の静止型無効電力補償装置(Static Synchronous Compensator、STATCOM)導入など、大規模な電力インフラ事業を通じてエジプトの電力系統を強靭(きょうじん)化してきた。これらプロジェクトは、越境電力取引の実現や再生可能エネルギーの大量導入を支えるもので、エネルギー安全保障と経済成長の両立に寄与している。
岩井文男駐エジプト日本大使は同日行われた開業式典の来賓としてのあいさつで、新社屋が同社のアフリカ事業拡大を支える拠点として稼働することを歓迎するとともに、日本政府としてエジプトのビジネス環境整備に引き続き協力すると述べた。日立エナジーのアフリカクラスター統括責任者モハメド・ホセイニー(Mohamed Hosseiny)氏は、同社がエジプトで稼働している変圧器工場は先進的な電力ソリューションの供給拠点であり、今後もエジプトを中核拠点としてエネルギー効率化を加速し、地域の持続可能な未来づくりに貢献していく方針だと述べた。
日本発のエネルギーインフラは、エジプトで存在感を高めている。住友商事はアラブ首長国連邦(UAE)のアメア・パワーと共同で、ラス・ガレブ地区のアミュネット陸上風力発電所を2025年6月に商用運転開始した(2025年7月25日記事参照)。翌7月には、豊田通商が主導する風力発電では、アフリカ最大となるスエズ湾風力発電所が商用運転を開始した(2025年7月15日記事参照)。
また、九州電力グループのキューデンインターナショナルはアメア・パワーと共同で、1,000メガワット(MW)の太陽光発電所と600メガワット時(MWh)の蓄電池システムを建設中だ(2025年12月24日記事参照)。
(西澤成世)
(エジプト)
ビジネス短信 7383ac13cd4fb033






閉じる