サウジカップ、ファッションと文化の発信拠点として拡大

(サウジアラビア)

リヤド発

2026年02月18日

サウジアラビアの首都リヤド市内にあるキング・アブドゥルアジーズ競馬場で21314日、「第7回サウジカップ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が開催された。賞金規模が世界最大とされる2日目の最終第8レースでは、日本から出場したフォーエバーヤングが前年に続き勝利し、サウジカップ史上初の連覇を達成し、賞金1,000万ドルを獲得した(注)。

サウジカップは2020年から開催されており(2023年2月27日記事参照)、会場内にはキディヤ・インベストメント・カンパニー(2024年3月25日記事参照)や米国高級電気自動車(EV)メーカーのルシード・グループ(2023年10月2日記事参照)などの企業ブースが出展していた。

写真 ルシード・グループ展示の様子(ジェトロ撮影)

ルシード・グループ展示の様子(ジェトロ撮影)

なかでも文化省傘下のファッション委員会は、同国の新たなファッショントレンドを発信する場としてサウジカップを積極的に活用しており、「サウジ100ブランド(Saudi 100 Brands)」プログラム(2025年9月11記事参照)を4年連続で展開している。今回も2日間にわたりショーケースが行われ、各日3つのサウジファッションブランドによるプレゼンテーションを実施したほか、3つのジュエリーおよびアクセサリーブランドの展示やファッションショーなども開催された。

2月11日付サウジアラビア国営通信(SPA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、ファッション委員会のバラック・チャクマ最高経営責任者(CEO)は、「2022年以降、サウジ100ブランドプログラムはサウジカップに不可欠な存在となり、ファッションをサウジアラビアで最も注目されるイベントの1つにおける文化表現として位置づけてきた。このプラットフォームは、ブランドが遺産と現代の物語を組み合わせ、アイデンティティー、創造性、革新性を反映することを可能にした。今回は作品を並べて見せる展示から、コンセプトや物語性を持って専門家が選び・構成したショーケースへと進化し、サウジカップにおけるファッションの役割を力強い文化プラットフォームとして一層強化するものだ」と述べ、今回の取り組みが、同委員会が掲げる「文化遺産に根ざしつつ国際的な志を持って発展、繁栄するファッション産業の育成」というビジョンを体現するものだと強調した。

写真 ファッションショーの様子(ジェトロ撮影)

ファッションショーの様子(ジェトロ撮影)

世界各地の競馬イベントでは、来場者がエレガントに装うことが慣例となっており、この習慣はサウジカップでも強く推奨されている。同国の伝統に基づき、ドレスコードは遺産・文化・洗練性・控えめを反映した装いが求められる。そのため来場者は自然にドレスアップするようになる。さらに、多くの著名人やインフルエンサーが参加することで、SNSを通じて華やかなファッションが拡散され、着飾ること自体がイベントの重要な要素として定着しつつある。

写真 サウジカップ会場の様子(ジェトロ撮影)

サウジカップ会場の様子(ジェトロ撮影)

(注)サウジアラビアでは、公営ギャンブルは法律で認められていない。競馬も同様に、賭け行為は一切行われず、純粋に競走馬によるレースとして実施される。レース賞金は、政府やスポンサー企業などによる拠出によって賄われる。

(林憲忠)

(サウジアラビア)

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