サウジアラビアのファッション委員会、東京で投資ロードショーを開催

(サウジアラビア)

リヤド発

2025年09月11日

サウジアラビアファッション委員会(以下、ファッション委員会)は9月8日、東京で投資ロードショーを開催外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。両国の投資家や業界関係者が参加し、サウジアラビアのファッションセクターの急速な成長、投資機会について議論が行われた。

ファッション委員会は、サウジアラビアの同産業に対する投資呼び込みを目的に、各国で定期的に投資ロードショーを開催している。今回は、フランス・パリ、米国・ニューヨーク、英国・ロンドンに続く、4カ国目での開催となった。投資ロードショーでは、同国のファッション産業動向に関する年次レポート「State of Fashion Sector in Saudi Arabia」を毎年発表しており、今回2025年版が発表された。同レポートによると、同国ファッション市場は2025年までに368億ドルに達し、湾岸協力会議(GCC)諸国の中で最大の市場になる見通しであること、2029年まで年平均6.4%の成長が見込まれることなどが報告されている。また、この分野の労働力の55%を女性が占め、2030年までの国家改革戦略「ビジョン2030」の重要目標の1つである「女性の労働参加率(注1)」に関し、同産業が大きく貢献していることが示された。

また、東京ファッションウィーク期間中の2025年9月3日、4日に開催された「Tranoï Tokyo SS26外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」に、同ファッション委員会による旗艦プロジェクト「Saudi 100 Brands(注2)」の一環として、サウジアラビアブランド10社が日本で初出展し、ストリートウェアやアクセサリーなどを展示した。ファッション委員会のバラック・チャクマ最高経営責任者(CEO)は「この展示はサウジアラビアと日本の文化的対話を促進する場であり、両国の連携を通して、サウジアラビアを国際ファッション業界において意義深く永続的な存在として確立するというビジョンを再確認する場となった」と語った。

(注1)「ビジョン2030」の年次報告(2025年5月発表)では、「女性の労働参加率」は国全体で33.5%と示されている。

(注2)有望デザイナーを対象とする支援プログラム。1年ごとに100人のデザイナーを厳選し、専⾨家による指導や国際展示会への出展機会を提供する。

(井村文哉)

(サウジアラビア)

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