米国のアフリカ成長機会法(AGOA)再開、2026年12月31日まで
(米国、アフリカ)
ニューヨーク発
2026年02月05日
米国のドナルド・トランプ大統領は2月3日、アフリカ・サブサハラ諸国に対する特恵関税制度「アフリカ成長機会法(AGOA)」を再承認する法案
に署名し、同法は成立した。2026会計年度(2025年10月~2026年9月)の歳出法案(2026年2月4日記事参照)に含まれていた。
AGOAは、米国とサブサハラ地域間の貿易投資拡大や、同地域の持続可能な経済成長の促進などを目的に、6,800以上のサブサハラ産品の関税を免除する制度だが、2025年9月30日に失効していた(2025年9月24日記事参照)。今回の法の成立によって、AGOAは2025年9月30日にさかのぼって適用が再開され、2026年12月31日まで有効となる。2025年10月1日以降、AGOA対象品目の輸入で関税を支払っている場合、輸入者は還付請求できる。
AGOAは市場経済、法の支配、政治的多様性といった要件を満たすアフリカの国に適用している。今回の法律は、既存のAGOAの単純延長となっており、これら要件は変更されていない。連邦議会はこれまで、適用要件の厳格化を議論していた。例えば、民主党はより厳しい労働・環境基準の必要性を訴えていたほか、対中強硬派の議員は党派にかかわらず、中国との関与縮小を提案していた。米国の通商政策に詳しい弁護士事務所によると、AGOAを支持する議員からは当初3年間の延長が提案されていたが、アフリカ諸国とのこれら適用要件の改定交渉を前提に、トランプ政権、議会ともに1年間の延長で合意した。米国通商代表部(USTR)のジェミソン・グリア代表は声明
で、「21世紀のAGOAは、貿易相手国に対してより多くの要求を行い、米国企業、農家、牧場経営者により大きな市場アクセスを提供しなければならない」と述べている。USTRは今後数日間のうちに、AGOAを再適用するため、米国関税分類(HTS)表を更新する。
なお、AGOAと同様の制度に、開発途上国・地域に対して関税を減免する一般特恵関税制度(GSP)
がある。今回、AGOAは短期間ながら復活したものの、米国でのGSPは2020年12月31日に失効しており、復活に向けた議論に進展はみられない。
(赤平大寿)
(米国、アフリカ)
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