米国、対インド追加関税を引き下げ、2国間暫定協定の枠組みに合意
(インド、米国)
ニューデリー発
2026年02月10日
米国のドナルド・トランプ大統領は2月6日、ロシア産石油などの輸入を理由としてインドに課してきた25%の追加関税を撤廃する大統領令
に署名した。米国による対インド追加関税は2025年8月27日以降、相互関税25%にロシア産石油などの輸入の制裁としての追加関税25%を上乗せした計50%となっていたが(2025年8月7日記事、2025年8月8日記事参照)、2026年2月7日以降は相互関税のみが適用される。
大統領令によると、インドはロシア産石油の直接・間接輸入の停止を約束し、米国から米国産エネルギー製品を購入する意向を表明したほか、今後10年間で米国との防衛協力を拡大するための枠組みにも合意した。インドが米国に対して重要な歩み寄りを見せたとして、トランプ大統領は今回の決定を下したと記している。
また、米印両政府は2月7日(米国東部時間2月6日、同大統領令署名と同日)、2国間貿易協定(BTA)に向けた暫定的な枠組みに合意したとする共同声明を発表
した。発表によると、インドは米国産品のうち、全ての工業製品と、飼料やワイン・蒸留酒を含む食品・農産品に対する輸入関税の撤廃や引き下げを行う。米国はインドに課す相互関税率を現行の25%から18%に引き下げるほか、特定の航空機・同部品の対インド輸入関税の撤廃などを実施する。なお、施行時期への言及はなく、両国は暫定協定が速やかに成立するよう努めるとしている。
これに先立ち、トランプ大統領は2月2日、自身のSNSアカウントで、インドに対する相互関税率を18%に引き下げると投稿していた。インドのナレンドラ・モディ首相も同日、トランプ大統領と言葉を交わしたことを明らかにし、米国の対インド相互関税の引き下げへの謝意を表明。インド国内では、医療機器・用品や繊維・皮革製品の各業界団体の声として、中国やバングラデシュと遜色のない相互関税率が実現すれば、米国市場においてコスト競争力を得られ輸出拡大が期待できると報じている(「エコノミック・タイムズ」紙2月3日付、2月4日付)。
(広木拓、リティカ・メータ)
(インド、米国)
ビジネス短信 064162b66ea81058




閉じる
