中国、固体廃棄物に関する管理行動計画を発表
(中国)
武漢発
2026年01月08日
中国国務院は1月4日、「固体廃棄物総合管理行動計画の通知
」を発表した。同通知では、2030年までの目標として、大型固体廃棄物の総合利用量(再資源化、エネルギー化などを含む総合的な利用量)を年間45億トン、主要再生資源のリサイクル利用量を年間5億1,000万トンとし、固体廃棄物の総合管理能力と水準を著しく向上させるとした(注1)。
通知の主な内容は次のとおり。
1.収集・輸送・保管の規範化
- 工業固形廃棄物および有害廃棄物の省をまたぐ移動については、厳格な承認制度を実施し、各種企業の有害廃棄物収集管理を規範化する。
- 生活ごみの分別と資源化利用の水準を引き上げ、生活ごみ分別拠点と廃棄物回収拠点の「2つのネットワークの融合」を深化させる。
2.資源化利用水準の向上
- 「都市鉱山」モデル基地の高度化を推進する。拡大生産者責任制度(注2)の実施では、電気・電子製品、自動車、動力電池などの生産企業がリサイクルに参加するよう指導する。固体廃棄物の輸入ゼロを前提に、海外の良質な再生資源の秩序ある輸入・利用を推進する。
- 再生材料の応用普及を強化するため、基準と認証制度を整備するほか、再生材料および製品のカーボンフットプリント認証(注3)の実施を検討する。生産企業に対し再生材料の使用比率向上を促す。
3.重点分野での専門的な管理の実施
- 生活ごみの埋め立てに関しては、2024年末までに使用停止となった埋立地は、今後の使用計画がある場合を除き、原則として2027年までに封鎖を完了する。
- 建設廃棄物の利用・処理施設の計画と建設を加速し、発生・収集・貯蔵・輸送・利用・処理の各段階における法令違反問題を徹底的に調査する。
- 全国の大型工業固体廃棄物貯蔵施設の環境管理状況を把握し、環境リスク調査評価を実施する。2030年までに、全国の歴史的に残された固体廃棄物貯蔵施設の60%以上の修復を完了させ、赤泥や尾鉱ダムの環境リスク要因を全面的に解消する。
- 固体廃棄物であるリン酸石こうについて、貯蔵・輸送・利用の各段階における環境管理を強化し、関連する環境違法行為を厳正に取り締まる。2027年までに雲南省、湖北省、貴州省、四川省、安徽省、重慶市などの地域で、リン酸石こう貯蔵施設の整備を完了させる。
(注1)大型固体廃棄物の総合利用量、主要再生資源のリサイクル利用量について、今回示された目標値は、2021年10月26日に中国国務院が発表した「2030年までのカーボンピークアウトに向けた行動プラン」で掲げられた目標値と同じだ(2021年11月1日記事、2023年8月8日記事参照)。
(注2)製品に対して生産者が負うべき責任の範囲を、その製品の廃棄やリサイクルの工程まで拡大し、費用負担などを求める制度。
(注3)個々の商品やサービスについて、原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して、排出される温室効果ガスの排出量を換算して表示する仕組み。
(高橋大輔)
(中国)
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