米国のベネズエラ軍事作戦、46%が支持も政府には中立求める、ブラジル世論調査

(ブラジル、米国、ベネズエラ)

サンパウロ発

2026年01月19日

ブラジルの民間調査会社クエストは1月14日、米国によるベネズエラのニコラス・マドゥーロ氏拘束に関する世論調査結果PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)を発表した(注1)。同調査によると、回答者の46%が米国トランプ政権によるベネズエラへの軍事力行使を支持した一方、58%がブラジルへの同様の介入を懸念していることが分かった。

当該調査では、米国による軍事介入に対して「支持する」が46%、「支持しない」が39%、「わからない・無回答」は15%だった。また、「独裁者の拘束を目的とした他国への介入」については、賛成(50%)が、反対(41%)を上回った。しかし、米国の介入主義への警戒感は根強く、回答者の半数を超える58%が「ブラジルでも将来、同様の作戦が行われる懸念がある」と回答した。

ブラジル政府のとるべき対応については、「中立を保つべき」との回答が66%と最多となり、「トランプ政権を支持すべき」(18%)や、「反対すべき」(10%)を大きく上回った。ブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領は米国の行動を強く非難したが、この対応については51%が「間違っている」と評価し、「正しい」との回答(37%)を上回った(注2)。

なお、米国のベネズエラ介入に対する評価は、回答者の政治的志向によって回答が大きく分かれた。ブラジルのジャイール・ボルソナーロ前大統領派などを支持する右派層では7割以上が軍事力行使を支持した一方、ルーラ大統領派などを支持する左派層では6割以上が不支持だった(注3)。

(注1)調査実施時期は2026年1月8~11日。対象者はブラジル全国の16歳以上2,004人。

(注2)ルーラ大統領は米国の行動を「国際法と主権への重大な侵害である」と非難している(2026月1月5日記事参照)。一方、ブラジルの野党からは、米国の行動を評価する声が上がっている(2026年1月9日記事参照)。なお、同対応が2026年大統領選の投票行動に与える影響については、「影響しない」が71%だった一方、「野党候補を好むようになる」は17%、「ルーラ氏を好むようになる」は7%だった。

(注3)政治的志向の内訳は「ジャイール・ボルソナーロ前大統領派右派」(回答者総数の12%)、「ボルソナーロ派でない右派」(21%)、「独立」(32%)、「ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ派左派」(19%)、「ルーラ派でない左派」(14%)、無回答(2%)に分類。「ボルソナーロ派右派」の71%、「ボルソナーロ派でない右派」の74%が米国の軍事作戦を支持。一方、「ルーラ派左派」の62%、「ルーラ派でない左派」の65%が不支持。「独立」層では、44%が支持、35%が不支持、21%がわからない・無回答だった。

(エルナニ・オダ)

(ブラジル、米国、ベネズエラ)

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