中国外相がアフリカ歴訪、3カ国訪問し2カ国と電話会談

(中国、エチオピア、レソト、タンザニア、ソマリア、南アフリカ共和国)

調査部中東アフリカ課

2026年01月19日

中国の王毅・共産党中央政治局委員兼外交部長(以下、外相)は、1月7~12日の日程で、エチオピア、レソト、タンザニアを訪問した。新年の中国外相によるアフリカ訪問は36年連続となった(2025年1月14日記事参照)。今回の歴訪で、王外相は各国とさまざまな分野での協力強化について合意し、「一つの中国」原則を再確認した。

王外相は、8日、エチオピアのアビィ・アハメド首相およびゲディオン・ティモテオス外相と会談し、両国間の全天候型戦略的パートナーシップ強化について合意した。中国側は、アディスアベバ・ジブチ鉄道などのプロジェクトを通して引き続き協力していくとした。

9~10日にかけて、王外相はタンザニアを訪問し、サミア・スルフ・ハッサン大統領およびマフムド・タビト・コンボ外務・東アフリカ協力相と会談した。タンザニアは2030年までに対中輸出を倍増する目標があるとし、中国側はこれを歓迎した。また、タザラ鉄道(注1)について、中国はタンザニアと連携して沿線の総合開発を推進し、中国とアフリカとの間における質の高い「一帯一路」協力のモデルを示すとした。近い将来、タザラ鉄道に関するハイレベル会合を開催することを検討しているとした。

タンザニアの次に、王外相は10~11日にレソトを訪問し、サミュエル・ンツォコアネ・マテカネ首相およびレジョネ・ムポチョアナ外相と会談した。王外相は、レソトの独立60周年に祝意を表し、中国側のゼロ関税措置などを通してレソトの発展を後押しするとした。現地報道によると、レソト側は中国に対し、モショエショエ1世国際空港の改修プロジェクトについて協力を求めた。

また、王外相はアフリカ歴訪中にソマリアおよび南アフリカ共和国の外相と電話会談を実施した。2025年12月にイスラエルがソマリランド(注2)を国家承認したことについて(2026年1月5日記事参照)、中国はソマリアの国家主権と領土保全について一貫した支持を表明した。南アに対しては、2025年11月に南アが議長国を務めたG20サミットの成功を称えた。

(注1)タンザニアのダルエスサラーム港と、ザンビアのカピリ・ンポシを結ぶ1,860キロにわたる鉄道。2025年9月に中国とタンザニア、ザンビアの間で、14億ドル規模の大規模改修に関する合意が調印された(2025年10月15日記事参照)。タンザン鉄道とも呼ばれる。

(注2)ソマリア北西部の旧英国領ソマリランド地域で、1991年5月に独立を宣言。日本政府はソマリランドを国家として承認していない。

(坂根咲花)

(中国、エチオピア、レソト、タンザニア、ソマリア、南アフリカ共和国)

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