アフリカ進出日系企業調査、2019年度以降はナイジェリアと南アが注目国2位と3位を占める
(アフリカ、南アフリカ共和国、ナイジェリア、日本)
調査部中東アフリカ課
2026年01月08日
ジェトロは2025年12月18日、「2025年度 海外進出日系企業実態調査(アフリカ編)」を発表した。アフリカ19カ国の日系企業274社を対象に同年9月にアンケート調査を実施し、とりまとめた(有効回答率78.8%)。
アフリカ進出日系企業の今後の注目国(複数回答可)では、ケニアとの回答が41.3%で1位(2025年12月19日記事参照)、ナイジェリアが35.4%で2位、南アフリカ共和国が30.7%で3位だった。2019年度以降の調査では、年度により入れ替わりもあるものの、ナイジェリアと南アが注目国2位と3位を占めている。ナイジェリア進出日系企業が同国自体に注目している割合は76.5%と高い。南アの日系企業は同国を注目国とした割合は58.0%だった。投資環境の魅力を聞く設問(複数回答可)も、ナイジェリアでは「所在国の市場規模/成長性」との回答が94.7%と突出して高い。
一方、南アの魅力をみると「所在国の市場規模/成長性」(68.0%)のほか、「周辺国の市場規模・将来性」(40.0%)、「言語・コミュニケーション上の障害の少なさ」(30.0%)などの回答も多い。パートナーとなりうる第三国企業を聞く設問においても、フランス、インドに次いで、南アが3位となった。現在利用している経済連携協定(EPA)・自由貿易協定(FTA)・関税同盟においても、南部アフリカ開発共同体(SADC)との回答が42.9%で最多だ。南アはアフリカ広域の拠点として注目されていることがうかがえる。
南アは、アフリカの中では輸出比率が高い点も特徴的だ。進出日系企業の売り上げに占める輸出比率の平均値は、南アで26.8%のところ、ナイジェリアで3.7%だ(アフリカ全体22.3%)。現地調達比率も、ナイジェリア(11.0%)と比べて、南ア(29.4%)の方が高い(アフリカ全体30.8%)。
2025年の営業利益において黒字を見込む日系企業は、南アが76.2%とアフリカの中で最多で、世界平均66.5%、アフリカ平均61.4%、ナイジェリアの60.0%よりも高い。一方、今後1~2年の事業展開に関して、「拡大」との回答は世界平均46.2%、南ア46.3%、アフリカ平均54.0%のところ、ナイジェリアでは66.7%と高い。拡大する理由は「現地市場ニーズ(進出国・地域)の拡大」、拡大する機能は「販売」がナイジェリアと南ア両国で最多だ。
投資環境の課題として、南アでは「不安定な政治情勢」「インフラの未整備」との回答が多い。ナイジェリアでは「財政・金融・為替面」「不安定な政治情勢」「規制・法令の整備、運用」「インフラの未整備」が課題との回答が多い。雇用については、ナイジェリアでは、非管理職の離職率も高かった。
なお、今回の調査ではコートジボワールが注目国4位に浮上している(2025年12月25日記事参照)。
(井澤壌士)
(アフリカ、南アフリカ共和国、ナイジェリア、日本)
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