ドイツ政府、新たな電気自動車購入助成を発表

(ドイツ)

ミュンヘン発

2026年01月21日

ドイツ政府は1月19日、一般消費者向けの電気自動車(EV)の購入補助制度を発表した(プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。助成額は、購入するEVの種類、購入者の所得・家族構成などによって1,500ユーロから6,000ユーロまで幅がある。ドイツでは2023年12月に、EVを私有車としての購入する際の助成を終了した(2023年12月25日記事参照)。2025年4月に現与党のキリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)と社会民主党(SPD)が発表した連立協定では、EVを「カンパニーカー(Dienstwagen)(注1)」として使用する企業に対する優遇政策を中心とする政策を掲げ、私有車については「EU社会気候基金を活用し、中・低所得家庭の環境配慮車への買い替え支援」と抽象的な記載にとどめていた(2025年4月14日記事参照)。ドイツの乗用車新規登録台数の3分の2は企業による購入が占めている。今回の発表の概要は次のとおり。

〇助成対象車

  • バッテリー式電気自動車(BEV)、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)、レンジエクステンダー(注2)を搭載したEV(REEV)。ただし、PHEVおよびREEVは、1キロメートル走行当たりの二酸化炭素(CO2)排出量(型式認定値)が60グラムを超えないこと、または電動航続距離が少なくとも80キロメートル以上であること。燃料電池車を対象とするかは精査中。
  • 2026年1月1日以降にドイツ国内で新車登録されたEV。生産地は問わない。
  • 購入またはリース。36カ月所有することが条件。

〇助成額

  • 予算総額は30億ユーロ、80万台の購入助成を想定。助成期間は2026年から2029年まで。
  • BEVは3,000ユーロ、PHEVとREEVは1,500ユーロが基本助成額。助成額が最大となるのは課税対象の世帯年間所得が4万5,000ユーロ以下かつ未成年の子供が2人以上いる場合で、BEVでは6,000ユーロ、PHEVとREEVでは4,500ユーロ。課税対象の世帯年間所得が8万1ユーロ~8万5,000ユーロの場合は未成年の子供がいる場合のみ、8万5,001ユーロ~9万ユーロの場合は未成年の子供が2人以上いる場合のみ助成対象。
  • 助成の申請は2026年5月からオンラインで受け付け。

(注1)企業が従業員に貸与し、プライベートも含め車両を利用できる制度。

(注2)EVの航続距離延長を目的に搭載される小型発電機からなるシステム。

(鷲澤純)

(ドイツ)

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