英国、ソーシャルメディア(SNS)の年齢による利用制限を検討へ
(英国、米国)
ロンドン発
2026年01月23日
英国政府は、ソーシャルメディア(SNS)の利用に関する制限の検討を開始する。リズ・ケンダル科学・イノベーション・技術相は1月20日、オンライン上における子供の保護を目的とした、さらなる規制に関する意見公募を今後実施すると発表した
。
今回の発表の背景には、人工知能(AI)技術を用いて偽の画像(ディープフェイク)を生成する、X(旧Twitter)のチャットボット「グロック(Grok)」を用いて、女性や子供の性的なディープフェイク画像が生成・拡散された問題がある。これを受け、1月12日にケンダル氏はXを強く非難した。この問題をめぐり、1月18日には与党労働党の国会議員60人が、16歳未満のSNSの利用禁止を求める書簡をキア・スターマー首相宛てに送付した。また、野党保守党のケミ・ベイデノック党首はBBCのインタビューで、政権を奪還した場合、オーストラリアに倣い(2025年12月17日記事参照)、16歳未満のSNSの利用を禁止する方針を示していた。
英国政府は今後、保護者や子供の保護団体、SNSを通じたいじめなどを原因として自殺した子供の遺族団体、テクノロジー企業、さらには当事者である子供や若者など、幅広い関係者から広く意見を募る予定としており、意見公募期間は3カ月を見込んでいる。
現時点で検討対象となっている主な措置は次のとおり。
- SNSを利用できる適切な最低年齢の設定(特定年齢未満の禁止措置の検討を含む)
- 最低年齢制限の執行を支援するため、年齢確認の精度向上策の検討
- 現行のデジタル上の同意年齢が低すぎるかどうかの評価〔現行13歳、英国一般データ保護規則(UK GDPR)第8条〕
- 無限スクロールなど、SNSの中毒性や強迫的な使用を促す機能の削除または制限
- 保護者による子供のデジタル環境への対応を支援するための追加的な介入策の検討(追加ガイダンスの提供、親による管理機能の簡素化など)
(野崎麻由美)
(英国、米国)
ビジネス短信 4c25b2df750746d2




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