2026年国家予算、歳入・歳出とも前年比増、金価格上昇が裏付け

(ウズベキスタン)

タシケント発

2026年01月16日

ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は2025年12月25日、2026年の国家予算に関する法律第1105号に署名した。2026年の予算(統合ベース、注)では、2025年と同様、世界的な金価格の上昇に伴う歳入のさらなる増加が見込まれている。歳出も拡大し、インフレ圧力が続くことが見込まれる。

2026年の歳入は、前年比8.2%増の515兆8,098億スム(6兆7,055億円、1スム=約0.013円)、歳出は7.4%増の567兆7,381億スムを見込む。2025年の実績(見込み)において、歳入が前年比24.9%、支出が23.1%の増加だったことを踏まえると、増加率こそ減少したもののさらなる予算額の増加が見込まれる。

ウズベキスタン中央銀行によると、2025年に歳入が大幅に増加した原因は同国の主要輸出品である金の国際価格の上昇だった。歳入の増加に伴い、歳出も拡大した。2025年末に、議会は2025年の歳出について41兆スムの増額を承認した。

増額分は、公的機関職員の賃金、年金、手当の増額や、貧困削減プログラムといった国民の所得増加目的の支出に主に当てられた。上院予算経済問題委員会のエルキン・ガドエフ委員長は、世界経済の成長鈍化や食糧・エネルギー価格の高騰の中で、国民を支援するために支出の拡張が必要だったと述べた(「Gazeta.uz」2025年12月24日)。

歳出増がインフレの要因となりうるとの指摘がある。中銀は2025年12月に公表したレポートの中で、支出の拡大が経済活動を支える要因となった一方、総需要の増加ならびにインフレ圧力の持続につながった、と分析した。2025年4月にはIMFも、金価格が高騰している状況で予算支出が増加した場合、インフレ圧力が高まるリスクがあると指摘した。2024年末に設定された2026年のインフレ目標値5~6%は、今回承認された2026年予算案では7%に設定された。2027年、2028年はそれぞれ5~6%、5%になると見込まれている。

中銀は、2026年も世界の金価格が比較的高い水準で維持されると想定する。これにより、税の引き上げに頼らずとも歳入を拡大できる見込み。この点は、2026年1月1日から付加価値税率を引き上げた近隣のカザフスタン(2025年7月25日記事参照)やロシア(2025年10月1日記事参照)とは対照的だ。

(注)国家予算のほか、国家信託基金、復興開発基金などの収入および支出を含んだもの。

(ウラジミル・スタノフォフ)

(ウズベキスタン)

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