韓国銀行、基準金利を2.50%に据え置き
(韓国)
ソウル発
2025年12月02日
韓国銀行(中央銀行)は11月27日、金融通貨委員会を開催し、基準金利を現行の水準(年2.50%)に据え置くと発表した(2025年10月27日記事参照)。基準金利を据え置くのは4回連続となる。同行は、据え置きの理由や、今後の金融政策の方向性などについて、次のとおり説明した。
- 物価上昇率はやや高くなっているが(注1)、経済の見通しは依然として不確実性が残っている。韓国経済は消費と輸出を中心に改善傾向が続いているものの、金融安定に向けたリスクも持続していることから、現在の基準金利水準を維持しつつ、内外の政策環境を点検していくことが適切であると判断した。
- 今後の金融政策は、経済動向を点検しつつ、中期的な視点で物価上昇率が目標水準で安定するよう努めるとともに、金融システムの安定に留意して運営していく。GDP成長率見通しが上方修正されたが(注2)、金融システムの安定の観点では、首都圏の住宅価格および家計負債におけるリスク、為替変動性拡大の影響などについて留意する必要がある。したがって、政策金利の引き下げの可能性を残しつつ、内外の政策環境の変化とそれに伴う経済成長および物価の流れ、金融システムの安定状況などを綿密に点検しながら、基準金利の追加引き下げの是非や時期を決定していく。
(注1)10月の消費者物価は前年同月比2.4%上昇(2025年11月6日記事参照)。
(注2)韓国銀行は11月27日に発表した経済展望で、実質CDP成長率見通しを前回の8月発表値(2025年:0.9%、2026年:1.6%)から上方修正し、2025年1.0%、2026年1.8%とした。
(橋爪直輝)
(韓国)
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