2025年第3四半期のGDP成長率は前年同期比5.04%、通年で5%成長の見通し
(インドネシア)
ジャカルタ発
2025年12月05日
インドネシア中央統計庁(BPS)は11月5日、2025年第3四半期(7~9月)の実質GDPを3,444兆8,000億ルピア(約31兆円、1ルピア=約0.009円)、同成長率を前年同期比5.04%と発表した。1~9月期累計の成長率は前年同期比5.01%となった。
第1四半期は4.87%(2025年5月9日記事参照)と5%を切ったものの、第2四半期は5.12%(2025年8月18日記事参照)だったため、2四半期連続で5%台を維持している。
支出項目別では、財貨・サービスの輸出が前年同期比9.91%増と最も高い伸びを示したほか、政府最終消費支出も5.49%増と堅調に拡大し、これらが全体の成長を押し上げた(添付資料表1参照)。
産業別では、主要17業種のうち、鉱業・採掘が石炭需要の低下などを背景に前年同期比1.98%減と唯一減少(11月5日、リパブリカ)した一方、教育サービスが10.59%増と最大の伸び率を示したほか、産業別構成比で約20%を占める製造業が5.54%増と堅調に拡大し、ほぼ全ての業種がプラス成長となった(添付資料表2参照)。
地域別では、全6地域のうちニッケル資源などで有名なスラウェシ地域が前年同期比5.84%増と最大の伸び率を示したほか、GDP構成比で6割弱を占めるジャワ地域が5.17%、2割強を占めるスマトラ地域が4.90%と続いた(添付資料表3参照)。
11月15日には、IMFでインドネシア経済に関する協議を実施したチームを率いた、マリア・ゴンザレスIMFアジア太平洋局アシスタント・ダイレクターが声明で、「インドネシア経済は逆風の中でも回復力を示している。厳しい外部環境にもかかわらず、財政・金融政策の支援を反映し、2025年は5.0%、2026年は5.1%と安定した成長が見込まれる」と述べた(11月15日、IMF)。
(山田研司、デシー・トリスナワティ)
(インドネシア)
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