第15次5カ年規画における自動車販売台数は3,500万台を超える見通し
(中国)
武漢発
2025年12月16日
中国の乗用車市場信息聯席会(CPCA)は12月4日、第15次5カ年規画(2026~2030年)の建議(2025年10月31日記事参照)に関する分析報告(以下、報告)を発表した。同報告では、第15次5カ年規画における中国経済と自動車産業の発展の展望を示している。
自動車産業については、国際市場には依然として広大な拡大余地があり、同時に国内消費の潜在力は、掘り下げればまだ膨大なものがあり、将来の成長基盤は比較的堅固であるとの見方を示した。その上で、第15次5カ年規画期間中における自動車販売台数(国内販売と輸出台数の合計)は、年平均1.6~4.4%の増加を続け、2030年には3,500万台を突破すると見込まれている。また、同年時点における新エネルギー自動車(NEV)の市場浸透率は70%に達し、バッテリー式電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、内燃機関車の割合は4対3対3になるとした。自動運転技術は商業化のための応用が進んでおり、普及率の向上により単位コストはさらに低下すると見込まれ、高度運転支援システムを搭載した車両は25万元(約550万円、1元=約22円)前後の価格帯から徐々に15万元クラスの車種へと普及が進んでいくとの見通しを示した。
自動車産業の見通しとしては、中国自動車エンジニアリング学会が2025年10月22日に、「省エネルギー車・NEV技術ロードマップ3.0」を発表し、NEVの市場浸透率を2040年までに80%以上とする目標を示している。中でも乗用車では、NEVの市場浸透率は85%以上とし、そのうちBEVが80%を占めると予測されている(2025年11月18日記事参照)。
(高橋大輔)
(中国)
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