日印中小企業フォーラムを東京で初開催、12月にベンガルールなどへミッション派遣
(インド、日本)
調査部アジア大洋州課
2025年11月27日
在日本インド大使館は11月21日、東京で日印中小企業フォーラムを初開催(ジェトロなど後援)し、約170人が参加した。ナレンドラ・モディ首相と石破茂首相(当時)が8月に東京で会談(2025年9月10日記事参照)した際に発表された「今後10年に向けた日印共同ビジョン」に、同フォーラムの立ち上げが盛り込まれていた。
11月に着任したナグマ・モハメド・マリック駐日インド大使は、同フォーラムが日本の中小企業のインド進出を後押しする基盤になるとの期待を表明したほか、インド政府としても進出を支援していくと述べた。オンラインで登壇した商工省産業国内取引促進局(DPIIT)のアマルディープ・シン・バティア次官は、9月に大阪と福岡を訪問し、医療機器などの分野などで両国が補完関係にあると確信したとの見解を示した。
日印共同ビジョンには、日本の中小企業によるインド訪問の促進も盛り込まれており、フォーラムで第1弾となるミッションの開催も表明された。東京商工会議所やジェトロ、経済産業省が共同で実施する同ミッションでは12月14~19日にIT産業や航空宇宙産業の集積する南部ベンガルールや首都ニューデリーを視察することが決まっている。
フォーラムではまた、インドに進出する刃物メーカーの貝印(本社:東京)、学習塾経営のスプリックス(本社:東京)が自社の事業を説明した。参加者からは、中小企業の進出ハードルが高いとみられるインドについて「今後は風向きが変わる可能性もあるのかもしれない」「インドの規制問題などは認識しているものの、事業者の生の声があったのは良かった」などの声が聞かれた。
フォーラムであいさつするマリック大使(ジェトロ撮影)
(今野至)
(インド、日本)
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