鉄鋼省、インド標準規格局(BIS)関連の規則などを緩和

(インド)

ニューデリー発

2025年11月27日

インド鉄鋼省は11月20日、鉄鋼関連の複数の品目に対して、インド標準規格局(BIS)による強制認証を定める品質管理令(QCO、注1)の一時的な停止や、認証の取得義務の一時的な免除などを発表した。

鉄鋼省が11月20日に発表した内容は、次のとおり。

インド政府は2025年11月に入ってから、複数の品目でQCOの取り消しや延期を相次いで発表しており(2025年11月21日記事参照)、今回の鉄鋼製品に関する措置も一連の流れの1つとみられる。これにより、鉄鋼製品をインドへ輸入する日系企業にとっては輸入手続きが簡素化されることが期待される一方で、中国製品の流入などによる市場の変化も懸念される。

現地の日系企業からは、「QCOの一時停止についてはあくまでも一時的なものなので、現在保有しているライセンスは費用をかけて更新を続けていく」「SARAL SIMSは小ロットの貨物のみを対象とするため、通常取引の簡素化にはつながらない」といった声があがっている。

(注1)品質管理令(QCO)は、当該品目を管轄するインド省庁から発行される通達で、その対象となった品目は、国産品・輸入品を問わず、インドへの輸入、販売に際して、インド標準規格局(BIS)が定めるインド標準規格(IS、通称BIS)の認証取得が義務化される。

(注2)SIMS(Steel Import Monitoring System、鉄鋼輸入監視システム)は2020年に導入され、鉄鋼製品の輸入業者に対して輸入する製品の原産国、数量、価格などの情報の登録を義務付けている。

(丸山春花)

(インド)

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