中国、米国産原木と大豆の輸入規制撤廃、ガリウム・ゲルマニウム・アンチモンなどの対米輸出禁止を1年間停止
(中国、米国)
武漢発
2025年11月12日
中国海関総署(中国税関)は11月10日、税関総署公告2025年第216号
と税関総署公告2025年第217号
で、米国産原木と一部の米国産大豆の輸出企業に対する輸入停止措置をそれぞれ撤廃すると発表した。
第216号公告では、米国側の是正措置に対する評価結果に基づき、米国産原木の輸入を禁止する税関総署公告2025年第29号の撤廃を発表した。第217号公告では、同じく米国側の是正措置に対する評価結果に基づき、米国企業3社からの大豆の輸入を停止する税関総署公告2025年第30号の撤廃を発表した。公告はそれぞれ11月10日から施行された。海関総署は2025年3月4日から、農林業の生産や生態の保護、輸入食品の安全確保などを理由に、米国産原木の輸入と米国企業3社からの大豆輸入を停止していた(2025年3月5日記事参照)。
また、商務部貿易救済調査局は11月5日、米国産光ファイバー(注)に対して実施していた反規制回避措置(2025年9月8日記事参照)の実施を停止すると発表
した。これに伴い、同品目に対するアンチダンピング(AD)税率の適用も11月10日から停止した。
また、商務部は11月9日、商務部公告2025年第72号
を発表し、2024年第46号公告(2024年12月6日記事参照)の内容のうち、第2項の内容〔ガリウム、ゲルマニウム、アンチモン、超硬質材料に関連する両用(デュアルユース)品目の対米輸出は原則として許可せず、黒鉛(グラファイト)の両用品目の対米輸出に対しては、エンドユーザーと最終用途について、より厳格な審査を実施する〕の実施について、2026年11月27日まで暫定停止すると発表した。他方、第1項(米国の軍事関連企業向け、または軍事用途の両用品目の輸出を禁止する)の内容については、停止せずに引き続き残るかたちとなった。
(注)HSコード90011000の品目のうち、米国を原産地とするカットオフシフトシングルモード光ファイバー(G.654.C光ファイバー)が対象。中国語表記は相関截止波長位移単模光纖、英語表記はCertain Cut-off Shifted Single-mode Optical Fiber。
(西島和希)
(中国、米国)
ビジネス短信 aaeacb35910de555




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