天然ガスプロジェクトの本格再開への動き加速
(モザンビーク)
マプト発
2025年11月17日
モザンビーク北部カーボデルガード州が事業地となる大規模天然ガス開発プロジェクト「エリア1」の本格再開に向けた動きが加速している。同プロジェクトは2021年4月に同州の治安情勢悪化に伴って、「不可抗力」(注1)を発表して(2021年4月30日記事参照)以来、停止していた。
再開に向けたニュースの発端となったのは、10月25日付のロイターと、モザンビーク独立系メディアのジタマールの報道によるもので、両メディアはそれぞれ、プロジェクトコンソーシアム筆頭のトタルエナジーズがモザンビーク政府に対し、不可抗力解除を通知したと報じた。なお、エリア1のコンソーシアムとモザンビーク政府による再開に関する公式発表は11月12日時点では確認されていない。
他方、同コンソーシアムにシェア10%で参画しているバーラト・ペトロリソーシズ(BPRL、注2)は11月10日付のインド証券取引所(SEBI)の規約に基づく開示情報で、コンソーシアムが不可抗力解除を決定したことを通知した。モザンビークのダニエル・チャポ大統領は12日の演説で、政府は早期のプロジェクト再開に向けて協議を重ねていると述べた(「クラブ・オブ・モザンビーク」11月12日)。
(注1)制御不能な事象の発生によって契約の履行が困難になる場合に、契約の一時停止または終了が可能となる条項。
(注2)インドの国営石油会社バーラト・ペトロリアム(BPCL)の完全子会社。
(松永篤)
(モザンビーク)
ビジネス短信 9f0b952e79ac2a57




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