ブラジルとコロンビア、自動車協定の運用を1年間延長
(ブラジル、コロンビア)
サンパウロ発
2025年11月26日
ブラジル外務省と開発商工サービス省(MDIC)は11月12日、ラテンアメリカ統合連合(ALADI)経済補完協定(ACE)72号(通称「メルコスール-コロンビア経済補完協定」)の適用を1年間継続すると発表した。
同協定は、メルコスール加盟国(アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ)とコロンビア間の経済補完協定で、自動車・同部品を含む6,524品目が関税削減の対象だった。ブラジルとコロンビア間の協定は2017年7月に署名され、同年12月に発効した。同協定の付属書IIによると、自動車については無関税輸入枠が設定されていた。コロンビア政府は2024年7月、ブラジルへ同協定の撤回を通告し、協定は2025年9月30日に終了していた(2025年10月17日記事参照)。しかし、11月7日に、コロンビア政府は撤回を1年間延期する旨をALADIに通告した(注1)。
ブラジル外務省およびMDICによると、延長期間中、両国は技術発展や産業政策を踏まえ、2国間の新たな自動車協定の可能性を協議する予定。ブラジルの全国自動車製造業者協会(Anfavea)は11月13日付リリースで、延長を歓迎した。Anfaveaによれば、協定失効による影響を受け、2025年10月のコロンビア向け自動車輸出台数は前月比92%減少した。Anfaveaは、今後の回復に期待を示している(注2)。
(注1)9月30日に終了したACE72号における自動車の無関税輸入枠は、ブラジル産自動車では域内付加価値基準(RVC)が50%のものが4万5,000台、RVCが35%のもので5,000台、コロンビア産自動車は自国内のRVCが50%のもので5,000台、35%のもので4万5,000台。
(注2)Anfaveaの統計によると、2025年1~10月のブラジルの自動車輸出で、コロンビアはアルゼンチン、メキシコに次ぐ第3位の輸出先。輸出台数全体の8.3%(3万8,944台)を占める。
(エルナニ・オダ)
(ブラジル、コロンビア)
ビジネス短信 571a2f31011e4d8b




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