トヨタ、米ノースカロライナ州のバッテリー工場稼働開始と米で最大100億ドル追加投資を発表

(米国、日本)

アトランタ発

2025年11月18日

トヨタ自動車は11月12日、米ノースカロライナ州ランドルフ郡リバティのトヨタ・バッテリー・マニュファクチャリング・ノースカロライナ(TBMNC)のバッテリー工場の開所式を開催外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(2025年2月7日記事参照)。同社にとって米国内で11番目の生産拠点で、米国初のハイブリッド車(HEV)、バッテリー式電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)用バッテリーを製造する。

TBMNCは豊田通商との合弁会社で、2021年12月に12億9,000万ドルを投じた電気自動車(EV)用バッテリー工場建設を発表し、2022年9月に25億ドル、2023年11月に80億ドルの追加投資を発表した。総投資額は139億ドル、創出する雇用は5,100人を超える予定で、ノースカロライナ州史上最大の製造拠点となる(2025年2月7日記事参照)。開所式に出席した同州のジョシュ・スタイン知事(民主党)は「本日、トヨタがノースカロライナ州でバッテリー生産を拡大するという歴史的な進歩を祝う」と述べた。

2025年6月、アラバマ州ハンツビルのマツダ・トヨタ・マニュファクチャリング(MTM)向けに同工場で初めて生産したバッテリーモジュールが出荷された(「ビジネス・ジャーナル」11月12日)。11月時点では、ケンタッキー州のトヨタ自動車の工場とアラバマ州のMTMにHEV用バッテリーモジュールは供給されており、2030年までに追加生産ラインの稼働を予定している。

また、トヨタ自動車はTBMNCのバッテリー工場稼働開始とともに、将来のモビリティー事業を支援するため、今後5年間で米国に最大100億ドルを追加投資すると発表した。ドナルド・トランプ大統領が10月27~29日に訪日した際に(2025年10月29日記事参照)、トヨタ自動車が米国への100億ドル投資を検討していると述べたが、トヨタ自動車からの発表は今回が初めて。トヨタモーターノースアメリカの小川哲男取締役社長兼最高経営責任者(CEO)は「トヨタ初の米国のバッテリー工場の操業開始と、最大100億ドルの追加投資は、当社にとって歴史的な転換点となる」と述べた。

(檀野浩規)

(米国、日本)

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