白物家電分野の生産連動型奨励策(PLI)4次募集で13社を承認

(インド)

ニューデリー発

2025年11月20日

インド商工省は11月13日、白物家電(エアコンとLED照明)分野における生産連動型奨励策(PLI、注)の4次募集で(2025年9月25日記事参照)、計13社の申請を承認したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。採択された13社の内訳はエアコン関連が9社、LED照明関連が4社で、うち半数以上は中堅・中小企業だった。同省は発表の中で、インド国内におけるエアコンおよびLED部品の製造バリューチェーンへの参加に対する中堅・中小企業の進出意欲の高まりが反映されたとした。

同省によると、今回承認した企業13社による投資総額は191億4,000万ルピー(約325億3,800万円、1ルピー=約1.7円)となる見込み。うち、エアコン関連は計181億6,000万ルピーで、銅管、アルミニウム素材、コンプレッサー、モーター、熱交換器、制御アセンブリ、その他の高付加価値部品の製造に重点が置かれている。LED照明関連はLEDチップ、LEDの駆動装置であるドライバー、放熱構造であるヒートシンクなどの製造に対して計9億8,000万ルピーの投資が予定されている。

白物家電分野のPLIは、2021年度(2021年4月~2022年3月)から2028年度までの8年間で623億8,000万ルピーの予算が計上されており、計1,033億5,000万ルピーの投資誘致、6万人の直接雇用、1兆7,200億ルピーの生産額の創出が期待されている。同省の発表によると、PLIにより、インド国内の付加価値が現在の15~20%から75~80%に向上することで、インドが白物家電の世界的な主要製造拠点として位置付けられることが期待されている。

(注)生産連動型奨励策(PLI)は、インド政府が2020年度に導入した国内製造業振興の目玉政策。対象となる全14分野について、分野ごとの適格基準を満たせば、新規工場を設立した製造業企業に対し、売上高の増加額などに応じてインセンティブ(補助金)が支給されるスキーム。

(花村大樹)

(インド)

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