メキシコでポップカルチャー展「アニモレ」開催、アニメ活用した商品展開も活発

(メキシコ、日本)

メキシコ発

2025年10月06日

アニメや漫画、ゲームなどに特化した展示会「第3回アニモレ(AniMole 3)」が92628日、メキシコ市で開催された。主催者によると、来場者数は3万人を超え、出展スタンド数は約100に上った。

写真 会場内の様子。(左上、右上)会場全体、(左下)ゲーム体験コーナーが併設されたブース、(右下)来場者でにぎわうバンダイナムコのブース(ともにジェトロ撮影)

会場内の様子。(左上、右上)会場全体、(左下)ゲーム体験コーナーが併設されたブース、(右下)来場者でにぎわうバンダイナムコのブース(ともにジェトロ撮影)

日本企業では、バンダイナムコ、ポケモン、ブシロード、ぺんてる、東映アニメーション、キヤノン、いなばペットフードなどが参加した。そのほか、メキシコの漫画・コミック出版社カミテ(Editorial Kamite)や、イタリアの出版社パニーニ(Panini)も販売ブースを設けた。

初出展となったブシロードのブースでは、トレーディングカードゲームの展示に加え、来場者が実際にゲームを体験できるコーナーも設置し、多くの来場者でにぎわった。担当者によると、メキシコは他のラテンアメリカ諸国や一部北米諸国よりも、自社商品の販売店や購入者が多く、近年のアニメ人気も追い風となり、同社にとって有望な市場だという。

ぺんてるは3年連続の出展だ。同社のマーカーやペンはマンガの作画やアート制作に広く活用されており、アニメ文化との親和性が高い。ブースでは自社製品を使ったお絵描きコンテストやイラストレーションのワークショップが開催され、来場者とのエンゲージメントを高めていた。

ステージイベントでは、ソニー・グループのアニプレックスがパネルに登壇した。2025年5月末から6月初めかけて開催された「コミックコン・エクスペリエンス・メキシコ2025(CCXP MX2025、2025年6月9日記事参照)」で発表されていたアニメ「鬼滅の刃」のメキシコ地上波テレビ放送が10月に始まると正式発表され、現地ファンの注目を集めた。

写真 ブシロードのブースで来場者がカードゲームを体験(ジェトロ撮影)

ブシロードのブースで来場者がカードゲームを体験(ジェトロ撮影)

会場内では、アニメを起点とした幅広い業種との連携も目立った。菓子や飲料のパッケージにアニメキャラクターを描いた商品の販売に加え、車体にアニメイラストをデザインしたオートバイ、キャラクターとコラボした文房具、フィギュア、パズル、コスプレ衣装・小物なども並んだ。日本のコンテンツへの関心が高いメキシコで、アニメを活用した商品展開が消費者との接点強化に寄与する手法として企業の関心を集めているようだ。

(山中真菜、南智恵美)

(メキシコ、日本)

ビジネス短信 e8559ee6c17421f7