ニデック、米テネシー州に5,240万ドルを追加投資し発電用途のオルタネーター製造を拡張へ
(米国、日本)
アトランタ発
2025年10月20日
米国テネシー州のビル・リー知事(共和党)は10月9日、ニデックが同州ヘンダーソン郡の施設に5,240万ドルの追加投資を行い、データセンター、病院、防衛など、重要な発電用途に使用される先進的なオルタネーターの製造事業を拡大すると発表した。
ヘンダーソン郡の施設では、ニデックモーター(本社:ミズーリ州セントルイス)の1部門のニデックパワー(注)がオルタネーターの製造を行っている。今回の追加投資により、200人の新たな雇用を創出するとともに、生産効率と生産能力を強化し、米国内外での電力需要増加に対応する。これにより、ニデックパワーはヘンダーソン郡全域で600人以上を雇用することになる。
テネシー州では、日立エナジーが変圧器部品の製造施設拡張のための1億600万ドルの投資を発表する(2025年8月27日記事参照)など、電力インフラ関連の投資が集まっている。同州メンフィスにおいて、イーロン・マスク氏が代表を務める人工知能(AI)開発のxAIが、世界最大のスーパーコンピュータ「ギガファクトリーオブコンピュート」を設置する(2024年6月7日記事参照)など、AIやデータセンター関連の投資が同州で盛んなことも要因の1つだ(「ビジネス・ジャーナル」10月9日)。
(注)ニデックは2010年にUSモーターズを買収し、ニデックモーターに名称を変更したほか、2017年にルロア・ソマーを買収し、ニデックパワーに名称変更した。
(檀野浩規)
(米国、日本)
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