ハマス襲撃から2年、和平交渉は進展、イスラエル市民が犠牲者を追悼
(イスラエル、パレスチナ、米国、エジプト、カタール)
テルアビブ発
2025年10月08日
イスラム組織ハマスによるイスラエルへの攻撃から、2025年10月7日で2年が経過した。テルアビブ大学付属国家安全保障研究所(INSS)によると、同日現在、パレスチナ自治区ガザ地区で拘束されているイスラエル人の人質は、死亡が確認された人を含めて48人となっている。イスラエル側の死者数は1,974人、負傷者数は3万26人となっている。一方、パレスチナ情報センターによると、ガザ地区での死者数は6万7,173人、負傷者数は16万9,780人に達している。
米国のドナルド・トランプ大統領が2025年9月29日に発表した「20項目のガザ和平案」(2025年9月30日記事参照)に基づき、イスラエルとハマスの間接協議が10月6日からエジプトのシャルム・エル・シェイクで行われている。「タイムズ・オブ・イスラエル」紙(10月7日付)によると、イスラエル首相府の関係者は、交渉について「慎重ながらも楽観的な見通し」と述べたという。また、イスラエル側の交渉団団長を務めるロン・デルメル戦略問題担当相が10月8日にシャルム・エル・シェイク入りをする予定で、米国からはスティーブ・ウィトコフ特使とトランプ大統領の娘婿のジャレッド・クシュナー氏、カタールからはムハンマド・ビン・アブドゥッラフマーン・アル・サーニ首相が交渉に参加するとしている。
10月7日にはイスラエル・テルアビブのヤルコン公園で犠牲者追悼・人質解放を目的とした市民集会が開催され、テルアビブの「人質広場」でも同時中継された。
10月7日に「人質広場」から犠牲者追悼・人質解放集会を見守るイスラエル市民(ジェトロ撮影)
イスラエルとハマスの衝突の詳細については、ジェトロの特集を参照。
(中溝丘)
(イスラエル、パレスチナ、米国、エジプト、カタール)
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