ジェトロ、モルドバでビジネスフォーラム開催
(モルドバ、ルーマニア、日本)
ブカレスト発
2025年10月30日
ジェトロは10月25日、在モルドバ日本大使館、モルドバ商工会議所と連携し、首都キシナウで、ビジネスフォーラムを開催した。同月23~24日にルーマニアのヤシ市で開催した「第3回日・ルーマニアイノベーションフォーラム商談会」に続くもので、日本とモルドバの経済関係強化を目的として実施した。
ビジネスフォーラムの様子(ジェトロ撮影)
フォーラムには、日本の企業や政府関係者30人を含む約70人が参加し、ドイナ・ニストル副首相兼経済発展・デジタル化相、ナタリア・ベジャン・モルドバ投資庁長官、セルジウ・ハレア・モルドバ商工会議所会頭、山田洋一郎・駐モルドバ大使、片江学巳・駐ルーマニア大使らが登壇した。
ニストル氏はモルドバのIT分野の急成長に言及した。また、インフラ技術や水管理システムで日本との連携やウクライナ復興への協力に意欲を見せた。ベジャン氏は、同国の投資支援や輸出促進などの取り組みを紹介し、モルドバの地理的優位性やIT分野の成長を生かした経済発展の可能性を強調した。ハレア氏は2025年8月にモルドバ代表団が日本を訪問した際に(2025年9月9日記事参照)、大阪商工会議所と相互協力覚書を締結したことに触れ、今後の交流の活発化に期待を示した。
山田大使は、9月の議会選挙(2025年10月1日記事参照)で親欧米派が過半数獲得したことを歓迎した。また、モルドバにはロボット競技で優秀な成績を挙げる学生もいるなど、若くて優秀な人材が多く、経済成長の可能性が非常に高いと評価した。一方で、格差拡大への懸念も示し、社会的セーフティーネットの整備をモルドバ政府に求めた。
片江大使は、日本とルーマニアの関係強化の背景の中で、モルドバのEU加盟支持が示されたことの意義を強調し、今回の訪問が経済関係を深める契機になることに期待を示した。
フォーラム後には両国企業間で商談会が実施され、協業連携に向けた協議が行われた。
商談会の様子(ジェトロ撮影)
(本吉美友)
(モルドバ、ルーマニア、日本)
ビジネス短信 6de22f521432b7f8




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