台中で日本産青果物の消費者向けプロモーションを実施
(台湾)
調査部中国北アジア課
2025年10月08日
日本台湾交流協会台北事務所は9月27日、日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO)と連携し、「海外における日本産食材サポーター店」(注1)の新光三越・台中中港店で、日本産青果物の消費者向けプロモーションを実施した。同店の青果物売り場に日本産青果物を配架した特設コーナーを設けた。会場には、台湾の著名なシェフの邱欣慶氏(注2)を招き、日本産フルーツや野菜を使用したメニュー5種を試食提供した。
同氏は本イベントのために、(1)台湾特産である愛玉子ゼリーとヨーグルトを混ぜたものに長野県産の赤系新品種ブドウ「クイーンルージュ」を添えたデザート、(2)岡山県産「シャインマスカット晴王」と台湾産ドラゴンフルーツのジャムを挟んだサンドイッチ、(3)角切りの蒸した徳島県産「なると金時」、北海道産ヤマイモとアボカドを日本の海苔(のり)のつくだ煮であえた料理などを考案し、会場で調理方法を紹介した。また同氏は、青果物そのままを楽しむことに加えて、友人とのパーティーでサイドメニューとして提供し、子供が好んで食べられるよう他の食材との組み合わせを試してほしいと呼びかけた。
イベント参加者に対し、各メニューへの感想を聞いたところ、「いずれの料理も食材の良さが感じられておいしい」「果物のみでもおいしいが、今回のイベントで新たな発見があった」などの声が聞かれた。
会場の新光三越・台中中港店は、2025年2月に発生したガス爆発事故により営業停止していたが、9月27日に営業が再開された。同店舗は、2024年まで14年連続で百貨店単体での売り上げ実績で第1位で(「経済日報」1月2日)、現地メディアによると、再開の時期が注目されていた。
プロモーション対象の日本産青果物を前にした来店客(日本台湾交流協会台北事務所提供)
シャインマスカットとドラゴンフルーツジャムのサンドイッチを調理する邱欣慶氏(日本台湾交流協会台北事務所提供)
(注1)日本産農林水産物・食品の海外需要を拡大し輸出促進を図るため、日本産食材を積極的に使用する海外の飲食店や小売店を、日本産食材サポーター店として認定する制度。
(注2)通称「阿慶師(Aching chef)」と呼ばれ、台湾総統官邸の主任シェフなどの経歴を持つ。自身で考案した料理の調理方法をYouTubeなどで公開している。
(川名洋次郎)
(台湾)
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