OPECプラス加盟8カ国、11月は日量13万7,000バレル増産で合意
(中東、サウジアラビア、ロシア、イラク、アラブ首長国連邦、クウェート、カザフスタン、アルジェリア、オマーン)
調査部中東アフリカ課
2025年10月07日
OPECプラス(注)に加盟しているサウジアラビア、ロシア、イラク、アラブ首長国連邦(UAE)、クウェート、カザフスタン、アルジェリア、オマーンの8カ国は10月5日に会合を開き、11月の原油生産量を日量13万7,000バレル増加させることを決定した。
今回発表を行った8カ国は、2023年11月から合計日量220万バレルの自主的追加減産を行っていたが、2024年12月の会合で、2025年4月から2026年9月末にかけて自主的追加減産を段階的に廃止することで合意していた。2025年5月から毎月の生産量を増加させ、2025年9月末に当初の予定から1年前倒しで、同自主的減産を終了した(2025年8月6日記事参照)。8カ国は合計日量220万バレルの自主的追加減産を実施する以前、2023年4月に合計日量約165万バレルの追加減産を発表したが(2023年4月5日記事参照)、2025年10月からは同減産分の縮小のため、同月の生産量を日量13万7,000バレル増加させることを決定した。10月5日付OPECプレスリリース
によると、今回の増産も合計日量165万バレルの追加減産に対して行われるものとされている。
原油価格は、イスラエルがイランに対して先制攻撃を行った6月13日(2025年6月13日記事参照)以降に一時急騰したが、その後は下落し、8月以降は米WTIと北海ブレントともに、1バレル当たり60ドル台を推移している。米国エネルギー情報局(EIA)の統計によると、9月29日時点では米WTIは1バレル当たり64.27ドル、北海ブレントが69ドルとなっている(添付資料図参照)。
今回増産を発表したOPECプラス加盟8カ国は11月2日に次回会合を開催する予定だ。また、第40回閣僚級会合は11月30日に開催の予定だ。
(注)OPEC加盟国のイラン、イラク、クウェート、サウジアラビア、ベネズエラ、リビア、アラブ首長国連邦(UAE)、アルジェリア、ナイジェリア、ガボン、赤道ギニア、コンゴ共和国の12カ国と、非加盟の産油国のアゼルバイジャン、バーレーン、ブラジル、ブルネイ、カザフスタン、マレーシア、メキシコ、オマーン、ロシア、スーダン、南スーダンの11カ国で構成する。
(久保田夏帆)
(中東、サウジアラビア、ロシア、イラク、アラブ首長国連邦、クウェート、カザフスタン、アルジェリア、オマーン)
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