UAE政府、2025年内に新メディア法を発表の予定

アラブ首長国連邦（UAE）政府は9月23日、メディア評議会第3回会合を開催し、メディア分野における政策、法令、制度の見直しと改正を行った。UAEのメディア産業を国家衛材の柱として強化する戦略の確認をしたという〔9月23日付エミレーツ国営通信（WAM）〕。

UAEメディア法については、2023年2月にメディア政策統括機関としてUAEメディア評議会を設立し、これまで法整備を進めてきた。1980年の制定以来、初めて大規模に法改正を行い、2025年内に新UAEメディア法を発表する予定だ。

主な改正内容としては、2025年5月時点のメディア評議会第2回会合の発表ではデジタルメディア、人工知能（AI）、ゲーム、メタバースなど新興分野を法的に明確化し、ローカルコンテンツ強化政策として、地元制作コンテンツ企業への支援、エミラティ文化の世界発信支援、若手クリエーター・起業家の育成支援を挙げている。また、現地報道によるとインセンティブ制度を拡充し、現地制作の場合、事業ライセンス料・登録料の免除（最長3年間）などの導入も盛り込む予定だ。さらに、デジタルコンテンツの急増に対応し、未成年保護を強化する年齢レーティング制度導入や、SNS広告規制の新設も盛り込み、インフルエンサーや個人による広告活動に対する法的枠組みの整備も行うとされている。

（吉村優美子）