米国でTikTokから定期的にニュースを入手する割合が20%に増加、米シンクタンク調査

(米国)

調査部米州課

2025年09月29日

米国のシンクタンク、ピュー・リサーチ・センターは9月25日、ニュースソースとしてのTikTok利用に関する調査結果(注1)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。それによれば、中国発の動画共有アプリ「TikTok」でニュースを入手する割合は20%と、2020年(3%)から急上昇した。年代別では、若年層(18~29歳)が43%と最も高く、2020年(9%)から急上昇している。30~49歳も2020年(2%)から25%に伸びた。50~64歳は10%、65歳以上は3%にとどまった。

また、TikTok利用者がTikTokでニュースを入手する割合は2020年(22%)から55%と急速に高まった。各ソーシャルメディアからニュースを入手する割合をみると、X(旧Twitter、57%)、TikTok(55%)、トゥルース・ソーシャル(55%、注2)、フェイスブック(53%)が高かった。

ドナルド・トランプ大統領は9月16日、TikTok規制法の執行開始を12月まで延期する大統領令を発令した(2025年9月18日記事参照)。また、TikTokの米国事業を、米国を拠点に新設される合弁企業へ売却することを承認し(2025年9月29日記事参照)、引き続き米国でTikTok利用が可能となる方針を示した。

同センターは、ソーシャルメディア利用の全体的調査外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注3)も行っており、定期的にニュースを入手するサイトとして、性別では、男性はユーチューブ、X、レディット(Reddit、注4)から入手する傾向が高く、女性はフェイスブック、インスタグラム、TikTokの傾向がある。

年代別では、若年層はTikTok、インスタグラム、レディット、Xから定期的にニュースを入手する傾向が強い。

人種別では、黒人、ヒスパニック、アジア系は白人よりもユーチューブ、インスタグラム、メッセンジャーアプリのワッツアップ(WhatsApp)から定期的にニュースを入手する傾向が強く、大学を卒業していない人は、大学を卒業している人よりもフェイスブックとTikTokからニュースを入手する傾向が強いとしている。

(注1)実施時期は2025年8月18~24日。対象者は全米の成人5,153人。

(注2)トランプ氏自身のSNS。

(注3)注1に同じ。

(注4)掲示板型コミュニティサイト。

(松岡智恵子)

(米国)

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