南ア・中国貿易投資促進会議が開催、鉱物やエネルギー、インフラ投資拡大など議論

(南アフリカ共和国、中国)

ヨハネスブルク発

2025年09月29日

南アフリカ共和国のヨハネスブルクで9月23日、南ア・中国貿易投資促進会議が開催された。両国の政府関係者、民間企業などが参加し、中国から南アへ、鉱物やエネルギー、インフラ整備などの分野での投資拡大が議論されたほか、複数の覚書(MoU)が締結された。

南アのズーコ・ゴドリンピ貿易産業競争副大臣は、両国間の協力の進展を歓迎し、「北京汽車(BAIC)、比亜迪(BYD)、奇瑞汽車(Chery)、華為技術(Huawei)、ハイセンス(Hisense)、中興通訊(ZTE)などの中国企業が南ア経済において重要な役割を担うようになった」と指摘した。さらに、「中国企業は再生可能エネルギー、グリーン水素、エネルギー貯蔵、物流、デジタル経済分野へ進出を拡大している」とし、「貿易関係の均衡化、製造業の投資誘致、アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)の活用に焦点を当てることは、より公平で相互に有益な未来を築く上で極めて重要だ」と述べた。

中国は2003年から2025年にかけて南アに130億ドル以上の投資を行い、南アは中国に約80億ドルを投資し、それぞれ両国で多くの雇用を生み出したという。また、南アにとって、中国は輸出入ともに国別1位となっており、2023年の輸出は124億9,000万ドルで全体の11.2%、輸入は219億4,000万ドルで全体の20.5%を占めた。さらに、南アは2025年8月7日、中国との経済関係の強化を目的に、「南ア・中国貿易投資パッケージ(2025~2029年)」の概要を発表した(2025年8月13日記事参照)。

(橋本泰宏)

(南アフリカ共和国、中国)

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