CGセミ、半導体組み立て・テストのパイロット工場の開所式開催
(インド)
アーメダバード発
2025年09月03日
インドのCGセミは8月28日、グジャラート(GJ)州アーメダバード近郊のサナンド工業団地内で建設していた半導体組み立て・テスト(OSAT)のパイロット工場の開所式を開催した。アシュウィニ・バイシュナウ電子・情報技術相やブペンドラ・パテルGJ州首相らが参加した。
CGセミは、南部チェンナイを拠点とする財閥ムルガッパ・グループのCGパワーを主体とする合弁企業で、日本のルネサスエレクトロニクスやタイのスターズ・マイクロエレクトロニクスも、出資や技術協力を行っている。開所式を今回行ったパイロット工場は日量に最大50万ユニットの生産能力を持ち、サンプルが近く出荷される見通しだ。CGセミは本工場とは別に、サナンド工業団地内で日量1,450万ユニットの生産能力を持つ大規模なOSAT工場の建設も進めており、2026年中の完成を目指している。これらの工場は、SoIC(System on Integrated Chips)、QFP(Quad Flat Package)、QFN(Quad Flat No-lead Package)、BGA(Ball Grid Array Package)、FC-QFN(Flip Chip Quad Flat No-lead Package)、FC-BGA(Flip Chip Ball Grid Array Package)などのパッケージングに対応できる。
インド政府はこれまでに10件の半導体製造プロジェクトを補助金の対象として承認しており、うち4件がGJ州で進行しているが、CGセミが先陣を切って開所式にこぎつけたかたちだ。なお、GJ州内では政府の補助金は受けていないものの、南部スーラトでスチ・セミコンが4月にサンプル出荷を行っており(2025年7月9日付地域・分析レポート参照)、国内の半導体エコシステム形成の動きが具体的成果を伴いつつある。
(吉田雄)
(インド)
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