大阪市とグレーター・マンチェスター合同行政機構が姉妹都市提携を締結
(日本、英国)
大阪本部海外ビジネス推進課
2025年09月19日
大阪市と英国のグレーター・マンチェスター(GM)合同行政機構(注1)は9月5日、姉妹都市提携を締結した。大阪市が新たに姉妹都市提携を行うのは36年ぶり。大阪市横山英幸市長が、GMで開催されたジャパンウィーク(注2)参加に向けて渡英した機会に合わせて調印式を実施した。
今回の締結に先立ち、GM市長を団長とするミッション団が2025年6月中旬に来日した際に、姉妹都市提携に向けて協議を開始する友好宣言を行っていた(2025年7月1日記事参照)。大阪市とGMは経済、環境、教育、文化分野において、これまで交流し、関係を深めていたが、相互理解と友好親善の促進に取り組むという両市の共通の志に基づき、今回姉妹都市提携を締結した。これに基づき、交流対象をこれまでの分野に限らずあらゆる関心領域に拡大し、より一層のつながりを醸成するために相互協力を行う。
アンディ・バーナムGM市長は「両都市の関係は産業革命時代にさかのぼる。当時、日本から来た学生がGMを訪れ、工場で機械や技術を学び、知識とアイデアを携えて日本に帰国し、日本の工業化に貢献した。両都市の連携は投資促進、雇用創出、イノベーションを支え、新たな産業革命の最前線に両地域を位置付けるだろう」と述べた。
大阪市の横山市長は「大阪はかつて、マンチェスターと同様に繊維産業が栄えたことから『東洋のマンチェスター』と呼ばれていた。現在のGMは、クリエーティブ産業やスタートアップ支援、主要な研究機関と連携した先端製造業などが際立っており、今回の姉妹都市提携によって新たに絆ができることはうれしい」と語った。
鈴木浩駐英日本大使は「今回の提携は両国の主要な産業地域である大阪とGMが結束するという地域活性化を推進する上で極めて意義深く、また、強靭(きょうじん)で持続可能な地域経済とコミュニティの発展を推進するものだ」と評した(2025年9月5日付GM合同行政機構発表)。
(注1)イングランド北西部のマンチェスター市、サルフォード市、ベリー区、ボルトン区、オールダム区、ロッチデール区、ストックポート区、テームサイド区、トラッフォード区、ウィガン区の10の基礎自治体で構成される合同行政機構。
(注2)日本の生活文化、芸能、美術、音楽、ファッション、スポーツなどの紹介を通じて、開催都市の市民に日本文化を知ってもらう国際交流イベント。
(齋藤寛)
(日本、英国)
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