日本酒と日本食のコラボ、納涼祭が北京で開催
(中国、日本)
北京発
2025年09月08日
日中経済協会北京事務所とSake@(注1)が共催、ジェトロ北京事務所が後援する「Sake@酒鬼年会-夏の終わりのほろ酔い納涼祭」が8月30日、北京市東城区内の胡同(注2)にある文化施設「宏恩観」および隣接するレストラン「和木・帰」のテラスで開催された。60銘柄以上の日本酒と20品以上の日系企業の酒肴を展示・提供し、500人以上の日本酒愛好者に対しプロモーションを行った。
Sake@清酒文化節は毎年、北京、上海で開催される日本酒愛好者向けのイベントだ(2025年5月30日記事参照)。日本酒愛好者の定着を図るために、毎年1~2回の愛好者の集まりを開催しており、今回の納涼祭もその一環での取り組みとなる。日中経済協会北京事務所は、北京フード会(注3)に参加する日系食品企業と酒類関連企業とも連携し、約20品の酒肴(しゅこう)と20銘柄以上の日本酒、焼酎と果実酒を提供した(注4)。
今回の日本酒と日本食のコラボについて、参加者からは、「普通の日本料理屋で食べたことのないクオリティだ。売っている店を知りたい」「日本の酒肴を食べながら日本酒を飲むと、ザ・ジャパンの感じで、すごくいい」との声があった。
イベントに参加した食研食品(中国)の木村誠販売総監(北京フード会会長)は「この活動は中国の方に日本を深く理解していただく良い機会と考え、毎回参加している。今回、日本風唐揚げ(おろしポン酢、タルタルソースなど)などが中国のお客様に受け入れられるか心配だったが、おいしかったとリピート買いをしに来てくれた人もたくさんいた」と述べた。
日中経済協会北京事務所の山田智子副所長は「今回のイベントは、北京市内の清酒愛好者、特に飲食店、バーなどのオーナーを対象に日系食品企業の商品をPRすることを目的として開催した。毎年、北京で清酒イベントを開催している事業者と連携したことで多くのターゲット層の来場があった。入場者数はおおむね見込みどおりとなり、参加企業の皆様からは『普段聞くことのできない消費者の反応を直接聞くことができた。自社製品の良さが確認できてよかった』などの声を頂くことができた。今回のイベントが北京市内での新規販路開拓につながればと思う」と述べた。
納涼祭会場(ジェトロ撮影)
日系食品企業ブース(ジェトロ撮影)
(注1)2023年から毎年「Sake@清酒文化節」などの清酒関連イベントを北京、上海で開催する団体。
(注2)北京の旧市街に残る細い路地のこと。
(注3)在中国の日系食品企業から成る任意団体。これまで中国各地で日系企業の食品PRなどの活動を行っている。
(注4)日系食品企業9社(略称:キユーピー、アジカン、新進三通、伊藤食品商貿、食研、日清食品、奈雅伊食品、あいや、壮関)は、サラダ冷麺、プリン、巻き卵ときんぴらごぼう、ソーセージとポテトサラダ、燻製(くんせい)ソーセージと三色ポテト、から揚げ、創作麺、低温ローストビーフ、抹茶アイス、わかめサラダなどを提供し、酒業者5社(宝酒造、北京潤東誠泰、アサヒビール、JFC、京和)は酒の試飲を提供。
(王瑩)
(中国、日本)
ビジネス短信 1d16e14fbcc19215