トランプ米大統領、ロサンゼルス五輪タスクフォース設置に関する大統領令発表

(米国)

ロサンゼルス発

2025年08月07日

米国のドナルド・トランプ大統領は8月5日、2028年の夏季五輪に関するタスクフォースを設置する大統領令を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。タスクフォースはトランプ大統領が議長、J.D.バンス副大統領が副議長を務める。そのほか、閣僚や主要政府機関のメンバーで構成し、ロサンゼルス五輪に関する各種の調整を主導する役割を担う。具体的には、連邦政府、州政府、地方自治体間で連携し、セキュリティーや輸送、入退出手続きを管理するほか、外国人選手、コーチ、メディア関係者などのビザ取得手続きを効率化させる。

ロサンゼルス五輪は観光、ホスピタリティー産業、インフラ開発を大きく促進し、全米で180億ドルの経済活動を生み出し、約9万人のフルタイム雇用により60億ドルの労働所得を創出するとともに、州や地方自治体に約7億ドルの税収をもたらすといった効果が期待されている。1,500万人以上の来場者が見込まれ、小売り、飲食、娯楽、宿泊施設への支出消費増加を通じて経済成長を促進し、国全体に永続的な利益をもたらすとされ、連邦政府としても米国の卓越性を示し、経済的繁栄を促進する機会と捉えている。潜在的な経済的効果を最大限に実現するには、全ての選手と観客の安全を確保する適切な準備が不可欠だ。この大統領令は、スポーツツーリズムを通じて米国の誇り、もてなしの心、経済的機会をアピールするというトランプ大統領のコミットメントを強調しているとされる。ホワイトハウスによるファクトシートでは、トランプ大統領は2017年からの第1次政権時に、2028年ロサンゼルス夏季五輪の開催地選定に大きく貢献し、この画期的な出来事を今後は大統領として監督することになるとしている。

ロサンゼルスでは五輪開催に向けた準備が進んでおり、五輪関連の案件調達の動きも活発になっている(2025年6月6日記事参照)。

(堀永卓弘)

(米国)

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