インドネシア中銀、2会合連続で政策金利を0.25ポイント引き下げ、5.00%に

(インドネシア)

ジャカルタ発

2025年08月22日

インドネシア銀行(BI、中央銀行)は8月20日、前日から2日間にわたって開いた理事会(金融政策決定会合)の結果、政策金利の7日間リバースレポ金利を0.25ポイント引き下げ、5.00%にすると発表した(8月20日BIプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。併せて、翌日物預金ファシリティー金利は4.50%から4.25%へ、貸付ファシリティー金利も6.00%から5.75%へ引き下げた。

BIのペリー・ワルジヨ総裁は、インフレ見通しが目標範囲(1.5%~3.5%)内で推移していることや、堅調な通貨ルピア相場を背景に、「国内の経済成長を維持・強化するため」に利下げを決定したと説明した(「メトロTVニュース」8月20日)。今回の決定は、政府が掲げる経済成長目標の達成に向けた取り組みと歩調を合わせるもので、アイルランガ・ハルタルト経済担当調整相も「今回の利下げは経済にとって好ましく、銀行貸出金利の低下につながることを期待する」との声明を発表した(「ビスニス」8月20日)。

2会合連続となった今回の利下げは、2024年9月から続く利下げ局面(2024年9月26日記事参照)で5回目となった。これにより、BIは累計で1.25ポイントの引き下げを行ったことになる。

インドネシア銀行開発研究所(LPPI)のシニアエコノミスト、ライアン・キリヤント氏は「インフレが目標範囲内にあり、ルピアも安定している中で、今回の利下げは合理的で建設的な措置である。BIは景気下支えを重視する姿勢を明確にした」と述べた(「ビスニス」8月20日)。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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