三菱ガス化学ピュア・ケミカルズ、米テキサス州半導体助成530万ドルを受給

(米国)

ヒューストン発

2025年08月08日

米国テキサス州のグレッグ・アボット知事(共和党)は6月25日、同州の半導体支援助成金プログラム「Texas Semiconductor Innovation Fund(TSIF)」に、三菱ガス化学の子会社であるMGCピュア・ケミカルズ・アメリカ(MPCA)を選定したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同州キリーンに所在する、同社の製造施設の拡充に向けた1億5,000万ドルの投資に対し530万ドルを補助する。日系企業として同助成を受けるのは、東京エレクトロンに続いて2社目だ(2025年5月28日記事参照)(注)。アボット知事は「MPCAの施設拡充は、質の良い半導体チップの製造に欠かせない特殊な化学材料の需要の増加に応えるもの」と、同社の投資を歓迎した。

MPCAは、半導体チップ製造の過程で洗浄剤として使用する、超純過酸化水素と超純アンモニア水などの化学材料を製造している。同社のリー・M・バウワー統括部長によると、MPCAは米国の大手半導体企業らに超純過酸化水素を販売する唯一の供給会社という。MPCAは1995年1月、米国アリゾナ州メサに設立。2019年にテキサス州とオレゴン州の拠点建設を発表した。数年をかけて、小規模な単一拠点企業から、複数拠点運営へ移行した。また同社は2024年1月には、1億ドルを投じてテキサス州キリーン拠点の生産能力を倍増する計画を発表している。

(注)TSIFの助成を受けるのは、同社が7社目(2025年3月19日記事参照)。

(キリアン知佳)

(米国)

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