タイ政府、カンボジアとの停戦協議に参加、13項目に合意

(タイ、カンボジア、マレーシア、米国、中国)

バンコク発

2025年08月18日

タイ政府は8月8日、タイ・カンボジア国境情勢に関する一般国境委員会(GBC)の開催結果外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますとして、停戦合意の順守を含む13項目の合意を発表した。

マレーシア政府の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、GBCは8月7日に同政府の主催でクアラルンプールにおいて開催された。停戦合意を実現させた特別会合(2025年8月5日記事参照)と同様に、マレーシアおよび米国、中国がオブザーバーとして参加した。タイ側はナッタポン・ナークパニット国防相代行、カンボジア側はティア・セイハ副首相兼国防相らが出席した。

タイ政府のジラユ・ホンサブ報道官は、停戦合意後もカンボジア側による違反行為があったと指摘する一方、GBCではカンボジア側から停戦合意に対する誠意が示されたと述べた。同違反行為は、現地部隊による独断的な行動の可能性があると述べた。

今回GBCで合意した13項目(添付資料表参照)の主な成果として、タイ政府はすべての兵器を対象とした停戦の厳守や、部隊の増派を行わないこと、タイ・カンボジア駐在の国防駐在官からなる暫定監視チーム(マレーシア国防駐在官が主導)を設置し、国境を越えずに定期的に監視することなどを挙げた。今後は、地域国境委員会(RBC)会合を2週間以内に開催し、合意事項の実施を調整する。また、GBCを1カ月以内に再度開催するとしている。

タイ政府は、懸案事項として、国境地域における地雷撤去とオンライン詐欺の取り締まりに関する協力に関して、カンボジア側の回答が得られていないと主張しており、次回のGBCで協議する予定と明かしている。

(藪恭兵)

(タイ、カンボジア、マレーシア、米国、中国)

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