韓国・ベトナム首脳会談開催、2030年までに貿易額1,500億ドル達成を目指す

(韓国、ベトナム)

ソウル発

2025年08月13日

ベトナムのトー・ラム共産党書記長が8月10~13日の日程で韓国を国賓訪問した。李在明(イ・ジェミョン)政権の発足(2025年6月4日記事参照)後の初となる海外首脳の韓国訪問で、8月11日に韓国・ベトナムの首脳会談、国賓晩餐会などが開かれた。

首脳会談では、「韓国・ベトナム包括的戦略パートナーシップ関係深化のための共同声明」を採択し、両国間の協力をさらに進展させ、未来志向的に発展させていくことで合意した。韓国政府発表による首脳会談・共同プレス発表の主な内容は次のとおり。

  1. 外交・安保・防衛分野で戦略的協力を一層強化するため、ASEAN、APECなどを活用し、ハイレベルの交流を活発に行う。両国は政治的な信頼をベースに域内の平和と安定に寄与するため、防衛および治安分野の協力を強化する。
  2. 互恵的経済協力を一層加速化させ、今年(2025年)で10周年を迎える両国間のFTA(自由貿易協定)を活用し、2030年までに貿易額1,500億ドルを達成するように努力する。戦略的に重要な原発、高速鉄道、新都市開発など、大規模インフラ分野での協力を強化する。
  3. 先端・科学技術、再生可能エネルギー、重要鉱物など、未来志向的な分野に協力を拡大する。
  4. 両国国民間の人的・文化交流と協力を一層強化する。特に、両国ともに有望分野である文化コンテンツの協力をより強化する。
  5. 両国は朝鮮半島の平和と北朝鮮の核問題解決の実質的な進展のため、緊密な協力を続ける。

なお、8月11日の夕方に、李大統領夫妻主催の国賓晩餐会が開かれた。同晩餐会には、韓国から政府関係者、企業関係者など66人が、ベトナムから政府関係者など55人が参加した。特に、韓国の企業関係者として、ベトナムで活発にビジネス展開しているSK、LG、現代自動車、ロッテの会長が参加し、注目を集めた。

(李海昌)

(韓国、ベトナム)

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