輸出環境の不確実性が高まるも、「日本の食品」輸出EXPOが盛況

(日本)

農林水産食品部市場開拓課

2025年07月24日

RX JAPAN(本社:東京都中央区)が主催する食品・飲料の展示会「“日本の食品”輸出EXPO外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が7911日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された。同展示会は2024年から年2回開催され、日本産の農林水産物や加工食品の輸出促進を目的に、国内で海外バイヤーとの商談機会を提供する場として注目を集めている。今回は国内外の食品関連企業や流通関係者などを中心に、来場者数は3日間合計で19,980人に達した。これは前年(20246月)と比べて5.2%増で、日本産食品の輸出市場への関心の高まりがうかがえる(注)。

共催機関のジェトロは会期中に農林水産物・食品輸出相談窓口ブースを出展し、専門のアドバイザーが輸出先国・地域の輸入規制や、各種証明書の取得などに関する助言を行った。3日間の合計相談件数は50件以上となり、相談者の6割以上は中小企業(個人事業主を含む)だった。輸出に初めて取り組む事業者からの問い合わせも全体の約2割を占めた。

相談内容では米国や中国、台湾に関するものが過半を占めたほか、EUやオーストラリア、マレーシア、アラブ首長国連邦(UAE)など多様な国・地域に関する相談も寄せられた。特に中国による日本産牛肉の輸入再開(農林水産省プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)や日本産水産物の一部輸入再開に関する報道(2025年6月30日記事参照)を受け、今後の動向に注目する事業者も見られた。

写真 ジェトロの農林水産物・食品輸出相談窓口(ジェトロ撮影)

ジェトロの農林水産物・食品輸出相談窓口(ジェトロ撮影)

会期2日目の710日午前には、来場者向けに「農林水産物・食品輸出入門セミナー」を開催し、ジェトロのアドバイザーが輸出の基本的な流れや留意点について解説した。

写真 農林水産物・食品輸出の入門セミナー(ジェトロ撮影)

農林水産物・食品輸出の入門セミナー(ジェトロ撮影)

次回の「“日本の食品”輸出EXPO」は2025年12月3日(水)~5日(金)に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催の予定。

(注)3日間合計の来場者数は「“日本の食品”輸出EXPO」だけでなく、RX JAPANが同時開催するJFEX外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます国際食品物流EXPO外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを含めた合計。1人の来場者が同日に複数回来場した場合は1人と集計。1人の来場者が複数日に来場した場合は、その日数分を集計。出展者・報道関係者は含まれない。

(庄田幸生)

(日本)

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