大阪・関西万博でザンビアがビジネスフォーラム開催

(ザンビア、日本)

調査部中東アフリカ課

2025年07月07日

ザンビア開発庁(ZDA)は7月6日、大阪・関西万博内で「持続性のある未来へ繋(つな)がろう」をテーマにビジネスフォーラムを開催した。7月7日のナショナルデーに先立ち開催したもので、ポール・カブスウェ鉱山開発相やロドニー・シクンバ観光相があいさつなどで登壇した。

ZDAのアルバート・ハルワンパ長官は、ザンビアの投資環境や有望分野についてプレゼンテーションを行った。ザンビアは世界有数の銅産出国であるだけでなく、再生可能エネルギー分野で需要のあるコバルトやニッケルなど重要鉱物の産地でもあることを紹介し、日本企業のグリーンテクノロジーを生かせる分野だとした。また、鉱業の次に重要な産業として農業を挙げた。一次産品の生産量を拡大するため、合計9億5,000万ドルの投資を求めており、日本企業にとっては加工設備や農業機械の分野で投資のチャンスがあるとした。そのほか、電力をはじめとするインフラ分野や、住宅などの建設分野でも日本からの投資を期待している、と述べた。また、ザンビアは内陸国ではあるものの、鉄道や主要な回廊で沿岸国の主要港と接続しており、アフリカ大陸の物流ハブであることを強調した(注)。

トバイアス・ムリンビカ駐日ザンビア大使は、閉会のあいさつで、日・ザンビアの貿易額は限られていることを指摘しつつ、ザンビアは日本とのビジネスにオープンであり、ザンビアにぜひ1度来てほしい、と呼びかけた。

写真 閉会あいさつするトバイアス・ムリンビカ駐日ザンビア大使(ジェトロ撮影)

閉会あいさつするトバイアス・ムリンビカ駐日ザンビア大使(ジェトロ撮影)

フォーラムの後半ではBtoBBtoGセッションが開催され、ザンビアの民間企業および関連機関と日本企業とのビジネスマッチングが行われた。

写真 BtoB・BtoGセッションの様子(ジェトロ撮影)

BtoB・BtoGセッションの様子(ジェトロ撮影)

なお、2025年2月には同国のハカインデ・ヒチレマ大統領が来日し、首脳会談を実施した。その際、日・ザンビア投資協定が署名され、ジェトロは日・ザンビアビジネスフォーラムを開催した(2025年2月10日記事参照)。

(注)大西洋へはコンゴ民主共和国(DRC)経由でアンゴラにつながっているロビト回廊を利用でき、インド洋へはマラウイを経由してモザンビークにつながっているナカラ回廊を利用できる。その他、ザンビアはタンザニアのダルエスサラームや南アフリカ共和国のダーバンなどと陸路で接続している。

(坂根咲花)

(ザンビア、日本)

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