鉄鋼省、輸入鉄鋼製品の投入原料に対するインド標準規格取得要件を一部緩和

(インド)

ニューデリー発

2025年07月17日

インド鉄鋼省は7月11日、輸入の鉄鋼および鉄鋼製品の投入原料へのインド標準規格(IS、通称BIS)の取得ならびに鉄鋼輸入監視システム(SIMS)ポータル(注)への登録の義務化(6月13日通達、2025年6月26日記事参照)について、部分的な免除を通達PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。通達内容は次のとおり。

  • 6月13日の通達では、6月16日以降の日付で発行された船荷証券(B/L:Bill of Lading)が付与された貨物を対象としていたが、7月15日以前の日付のB/Lが付与されている場合は対象外とする。
  • インド標準規格局(BIS)からの承認を受けた一貫製鉄所(ISP:Integrated Steel Plant)で製造される最終製品に使用する鉄鋼原料については、対象外とする。
  • これに当てはまる場合には、一貫製鉄所は鉄鋼省のEメールアドレス(tech-steel@nic.in)に対して、現在有効なBISライセンスのリストと関連書類を添付したうえで、一貫製鉄所である旨を表明する連絡を行う必要がある。なお、一貫製鉄所向けにSIMSポータル上に必要な様式変更を行う予定。
  • 虚偽の申告をした場合は、SIMSポータルの利用制限がかかる可能性がある。

6月13日付の通達は、すべての輸入鉄鋼・鉄鋼製品が対象だったため影響範囲が大きく、鉄鋼省には国内外の企業・団体から多くの意見が寄せられていた。今回の追加通達により、インドに製品として輸入される中間財や最終製品がIS認証を取得しており、かつ一貫製鉄所で製造されている場合には、投入原料に対するIS認証の取得は不要となった。他方で、一貫製鉄所以外で製造される製品については、引き続き投入原料に対するIS認証の取得が求められる。

(注)SIMS(Steel Import Monitoring System、鉄鋼輸入監視システム)は2020年に導入され、鉄鋼製品の輸入業者に対して輸入する製品の原産国、数量、価格などの情報の登録を義務付けている。

(丸山春花)

(インド)

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