ニデックエレベーター、広東省に華南本部を設立

大手モーターメーカーのニデック（本社：京都市南区）傘下のニデックエレベーター（中国・青島）は6月5日、広東省仏山市順徳区政府主催の投資イベントで、同区に華南本部を設立すると発表した。ニデックエレベーターは、電気エスカレーター、エレベーターなどの研究開発、製造、販売、設置、保守などを行っている。

ニデックエレベーター事業部副総裁のフェリックス・ウォン氏は、同区に華南本部を設立した理由について、同区が「中国家電の都」として知られ（注）、ハイエンド設備やスマート製造分野の産業が集積することから、同社のサプライチェーン構築に適した環境を提供していることを挙げた。同氏はさらに、広東省内のエレベーター保有台数は約120万台に達し、年間約12万台の増加が見込まれるとの見方を示した。また、使用年数が15年超のエレベーターが9万台以上存在することから、今後の設備更新の需要や、老朽化したマンションの増築市場が拡大する可能性があると指摘した。

今回設立する華南本部は広東省を中心に事業を展開するほか、広西省、福建省、海南省、湖南省、湖北省、江西省などにも事業拡大を進める。エレベーターの新規設置から保守・改造、既存設備の更新、老朽化した建物への新規エレベーターの設置まで、エレベーターの全ライフサイクルに対応したサービス提供を計画している。

（注）同区には美的集団や格蘭仕（ギャランツ）などの大手家電メーカーが本社を置き、家電産業チェーンが集積している。

（汪涵芷）