マカオで「BEYOND Expo」開催、日系スタートアップがアワード受賞

マカオ科学技術総会（MTGA、注）が主催するテクノロジーエコシステムイベント「BEYOND Expo」が5月21～24日、マカオに所在する統合型リゾート「ザ・ベネチアン・マカオ」の会議展覧センターで開催された。本イベントの開催は5回目を数え、今回は、「アジアを活気づけ、世界をつなげる」をテーマに、人工知能（AI）、ヘルステック、クリーンエネルギー、ロボティクス、スポーツテックなど幅広い分野から、企業約800社超、投資家800人超が参集したほか、延べ2万5,000人の来場者が訪れ、それぞれの分野の最先端のトレンドを題材に、各種セミナーやピッチイベントが開催された。

また、2024年に引き続き、日中間の技術協力の強化やアジア全体での統合イノベーションエコシステムの構築などを目的とした「日本テックフォーラム」が開催された。フォーラムでは、沖縄県や京都府、東京都、大阪府が各地のエコシステムについて紹介したほか、パネルディスカッション形式で、「日本企業からみた中国のテクノロジーの発展状況」や「東アジアにおけるスタートアップへの投資トレンド」について意見交換が行われた。

さらに、「BEYOND Expo」内で開催された「BEYOND Impact Award 2025」（有意義な変化かつ永続的な好影響を社会にもたらすイノベーションをたたえる賞）に、日本のスタートアップ企業であるViXion（ヴィクシオン、所在地：東京都）が選出された。同社は、目の酷使や加齢に伴う見え方の課題解決をサポートする近未来的なデザインのアイウェアを手掛ける。同社の担当者は「展示会への出展を通じてテクノロジー分野、ヘルスケア分野など幅広い業界関係者から高評価を得られ、今後の販路開拓に向けて良い機会となった」とコメントした。

（注）マカオのイノベーションと技術の発展を促進し、マカオと海外の科学技術分野の交流と協力を促進することを目的とするマカオの非営利団体。

（大野豪太）