富士フイルムビジネスイノベーション、エジプトで新型複合機の販売開始

富士フイルムビジネスイノベーションは5月27日、エジプトでオフィス向けデジタルカラー複合機「Apeos」4機種の販売を開始すると発表した。同社は2023年から中東・アフリカ地域でビジネス展開を行っており、同地域での「Apeos」販売は、アラブ首長国連邦（UAE）、サウジアラビア、南アフリカ共和国、オマーンに続く5カ国目となる。

同社は6月3日、ジェトロの取材に対し、エジプトでの販売開始を決定した理由について、「エジプトは約1億人という豊富な人口を抱え、堅調な経済成長を続けているアフリカ有数の経済大国だ。同国では高品質の商品やサービスへの需要が年々高まっており、ビジネスチャンスが拡大していることから、販売開始を決定した」と述べた。現地市場での信頼性と販売体制の強化を図るため、エジプト市場でデジタル印刷事業を長年展開しており、同社とプロダクションプリント分野で協業実績のあるPackProとの連携の下で事業を展開する。これまでエジプトではプロダクションプリンターを先行して販売してきたが、今回のオフィス向けデジタルカラー複合機の販売開始により、幅広い顧客ニーズに対応する。同国のオフィス向け印刷機市場はこれまで、モノクロプリントが主流であるものの、経済成長によりカラープリントの需要増加が見込まれるという。

今後の展開については、「大手企業や官公庁を中心に、幅広いお客さまへの商品提供を通じて、エジプト市場でのブランドプレゼンスを向上させ、市場シェアの拡大にもつなげる。また、中東・アフリカ地域でビジネスネットワークを一層強化し、事業成長を加速させていく」と語った。

（塩川裕子）