経済省、輸出自動通知(AAE)の対象品目を5品目まで削減

(メキシコ)

メキシコ発

2025年06月24日

メキシコ経済省は6月20日、国家貿易情報システム(SNICE)に掲載された公文書PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で、輸出自動通知(AAE)の義務化(2025年6月6日記事参照)における対象品目を30品目から5品目に削減した。同省は、6月18日付でAAEに関するよくある質問と回答を公開していた(2025年6月23日記事参照)が、AAEの開始日についてもさらなる改正を行った。詳細は次のとおり。

  1. 2025年6月3日付で省令が公布された輸出自動通知に関して、義務の開始日を2025年8月11日まで延期する。
  2. 申請の受け付けは2025年7月28日から開始し、それ以前の申請は認めない。
  3. 公文書別添のリストに記載された25品目は輸出自動通知から除外する。なお、申請の受領から10営業日以内に経済省から申請者への通知が行われる点や、承認された通知の効力が15日間であることなどについての変更はない。

対象品目には自動車部品が含まれるため要注意

引き続き対象品目となったのは、ターボジェット、ターボプロペラ、その他ガスタービン(HS8411.12.01)、気体ポンプ、真空ポンプ、気体圧縮機およびファン(HS8414.80.99)、電気モーター部品(HS8503.00.99)、容量が1万キロボルトアンペアを超える変圧器(HS8504.23.01)、光ファイバーケーブル(HS8544.70.01)の5品目だ。その中で、HSコード9~10桁まで含む商品情報識別番号(NICO)でみると、HS8414.80.99には、自動車用のコンプレッサーであるブレーキ用コンプレッサーやCVTポンプ、ターボチャージャーが対象として含まれる可能性がある。また、HS8503.00.99には、モーターコアが含まれており、メキシコで同製品を生産し、他国へ輸出する日系企業への影響も懸念される。さらに、HS8409.91.99のエンジン部品については、公文書内では対象外となったものの、リストには「モーターバイク用」としか記載がないため、引き続き自動車部品用エンジン部品はAAEの対象となる可能性が高い。AAEの公布から1カ月の間に複数の変更が生じているため、今後も連邦官報やSNICEでの情報発信に注意が必要だ。

(阿部眞弘)

(メキシコ)

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