4月の消費者物価上昇率はマイナス0.22%、13カ月ぶりのマイナス

(タイ)

バンコク発

2025年05月12日

タイ商務省が5月6日に発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した2025年4月のタイの消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比でマイナス0.22%(前月は0.84%のプラス)となり、13カ月ぶりのマイナスとなった。

同省によると、4月のCPI上昇率は、主にエネルギー価格の低下などが要因となりマイナスに転じた。特に、燃料の下落(8.38%)、生鮮野菜(14.71%)などが大きく下落した。他方、振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数の上昇率は0.98%となり、前月(0.86%)から伸びが加速した。

金融機関やエコノミストによると、タイ中央銀行(BOT)は2025年内にさらに1~2回の利下げを行うと予測しており、CPI上昇率の低下は、米国関税政策によるタイ経済への影響にも対処していく中、BOTにさらなる政策金利の引き下げの余地を与えることになる。なお、BOTは4月30日に金融政策委員会(MPC)を開催し、政策金利を0.25ポイント引き下げ、1.75%とすることを決定している(2025年5月7日記事参照)。

(藤田豊)

(タイ)

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