デリー首都圏における大気汚染対策の活動規制を全面解除
(インド)
ニューデリー発
2025年05月16日
インドのデリー首都圏と周辺地域の大気汚染対策を所管する大気質管理局(CAQM)は5月1日、デリーの空気質指数(AQI)の改善を踏まえ、首都圏の大気汚染対策として導入していた活動規制を全面的に解除すると発表した。
CAQMは2022年10月、デリー首都圏の大気汚染対策の一環で、AQIに応じた「行動計画(GRAP、2024年12月改定)」を導入した(2023年2月13日付地域・分析レポート参照)。デリー首都圏のAQIが200を超える場合に、CAQMによる行動計画で定めた大気汚染レベル別の各種措置を敷く仕組みだ。2024年10月21日以降、CAQMはGRAPに基づく各種規制を断続的に敷いてきたが、2025年5月1日時点でデリーのAQIが200未満に落ち着いたため、全ての制限の解除を決定した。
前回は、2023年10月6日~2024年2月27日までの約5カ月間にわたって行動規制に伴う各種規制が適用されていたが(2024年2月29日記事参照)、今回の適用期間は約6カ月となった。デリー首都圏でAQIが悪化するのは例年10月以降であることから、次にGRAPに基づく各種規制が適用開始となるのは、2025年10月ごろの可能性が高いとみられる。
(サンディープ・シン、佐藤利昭)
(インド)
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