シェルマトフ・デジタル技術相が来日、東京と大阪でウズベキスタンのITビジネスの魅力をPR

(ウズベキスタン、日本)

企画部企画課

2025年05月22日

ウズベキスタンのシェルゾド・シェルマトフ・デジタル技術相を団長とする代表団が、511日から17日まで来日した。訪日の目的はIT分野における日本との連携強化と同国へのITアウトソーシングの促進で、代表団にはデジタル技術省のほか、IT振興機関のITパーク、通信大手ウズテレコムなどの関係者が参加した。来日中は日本のIT企業や総務省、ジェトロを訪問したほか、512日に大阪、514日に東京で「ウズベキスタン・アウトソーシング・カンファレンス2025」を開催した。同国への事業進出・拡大やIT人材獲得に関心を持つ日本企業関係者など、東京と大阪の合計で約200人が参加した。

写真 ウズベキスタン・アウトソーシング・カンファレンス2025(東京)開幕の様子(ジェトロ撮影)

ウズベキスタン・アウトソーシング・カンファレンス2025(東京)開幕の様子(ジェトロ撮影)

シェルマトフ大臣は東京でのカンファレンスの中で、同国が「順調な経済成長を続けており、国際的にも注目度が上がっている」と述べた。進出するメリットとして、a.税制優遇、b.教育改革、c.市場や経由地としての魅力の3点を挙げた。ITパーク入居者になると、税制優遇措置が受けられるほか、同パークによるITビザの発給サポートなど、ビジネス拡大のための支援が受けられる。2019年にITパークがタシケントに設立されて以来(2019年8月14日記事参照)、730社以上の外国企業が登録している。日本企業も既に16社が入居している。ウズベキスタンは初等教育にIT科目を取り入れ、日本語教育にも力を入れている。優秀なIT人材を輩出し、ITパークの入居企業が人材の受け皿となっている。ウズベキスタンは多民族国家であり、複数言語を操る人材も多い。年間100万人単位で人口が増えているため、市場としての価値はもちろん、欧州とアジアの中間に位置し、時差も少ないことから、他市場への経由地としての魅力も存在する。

カンファレンスにはジェトロ・タシケント事務所の一瀬友太所長も登壇し、政府主導でIT産業が振興していることを日系企業の進出事例とともに説明した。ジェトロは20259月にタシケントで行われる展示会「ICT(情報通信技術)ウィーク」に初めてジャパンパビリオンを設置する予定で、カンファレンス後のネットワーキングでは参加を検討する企業からの相談や質問に回答した。

写真 講演する一瀬所長(ジェトロ撮影)

講演する一瀬所長(ジェトロ撮影)

(岡本啓)

(ウズベキスタン、日本)

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